食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03490430149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、交差汚染に起因するピリミホスメチル残留物のリスク評価に関する理由を付した意見書を公表
資料日付 2011年11月15日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は11月15日、交差汚染に起因するピリミホスメチル(Pirimiphos-methyl)の残留物のリスク評価に関する理由を付した意見書(2011年11月14日付け)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 欧州委員会(EC)は、交差汚染に関する知見に基づくピリミホスメチルの暫定的な残留基準値(MRL)の設定について科学的意見を提示するようEFSAに要請を出した。この要請は、とうもろこし及び油糧種子類について0.5mg/kgのMRLの妥当性を立証する利害関係者が提示した試験/データによって裏付けられた。
2. ピリミホスメチルの毒性学的プロファイルが指令91/414/EECに基づくピアレビューの枠組みの中で評価され、0.004mg/kg体重/日の一日摂取許容量(ADI)及び0.15mg/kg体重の急性参照用量(ARfD)を算定するデータは十分であった。
3. 起こりうる交差汚染のために検討する必要がある植物防疫業務について加盟国から報告され、それらの業務は、(1)貯蔵された穀類への直接的な施用(穀物の搬出後のサイロ内あるいは作業場(handling circuits)に残留物をもたらす)及び(2)空の貯蔵室や食品に接触する設備への施設散布といった2種類のグループに基本的に分けられる。
4. とうもろこしのモニタリングで、現行MRLの0.05mg/kgを超える残留物が試料の16.61%に観察された。当該試料の95%における残留物は、0.3mg/kg未満であった。また、油糧種子類(なたね及びひまわりの種子)にも交差汚染が観察された。ほかの穀類も扱う貯蔵庫から抽出した試料のモニタリングに基づく調査で、残留物の平均濃度は0.016mg/kg~0.13mg/kgの範囲であった。これらの結果は、欧州の油糧種子業界が提示したモニタリングデータによって裏付けられた。残留濃度の中央値は、0.07mg/kg~0.09mg/kgの範囲で、最大残留濃度は1.9mg/kgであった。
5. EFSAは、検討対象作物を経由した急性暴露による消費者リスクの評価を行った。交差汚染に関する調査で観察された最高濃度(0.533mg/kg)の残留物を含有するとうもろこしの喫食について、消費者の健康リスクは確認されないと結論づけられる(ARfDの0.1%)。0.5mg/kgのMRL案の濃度で残留物を含有する油糧種子の喫食における暴露量は、毒性学的参照値を大きく下回る(ARfDの0.1~1.9%)。
6. 長期暴露評価において、EFSAは、とうもろこし、そば、稲、ライ麦が交差汚染に関する最も妥当な試験で観察された平均的な残留濃度(0.198mg/kg)の残留物を含有していると仮定して、ピリミホスメチルに関するEFSAの以前の意見書(EFSA Scientific Report (2009) 294)で出した算出値を更新した。また、消費者は、農業的慣習に従って直接的に施用された小麦、大麦、あわ、えんばく及び食用ソルガム中の残留物に暴露していると思われる。EFSAは、また、加工中の残留物の濃縮/低減を考慮に入れた。ピリミホスメチルに対する総慢性暴露量は、ADIの0~98.5%の範囲と算出される。この算出値は不確実性の影響を受けているが、全体的には保守的な(訳注:より安全側に立った)仮定に基づいていることにEFSAは留意する。したがって、植物由来及び動物由来の食品中のピリミホスメチル残留物について、長期摂取による消費者の健康リスクは予見されないと結論づけられる。しかし、EFSAは、本リスク評価で行った仮定の保守性(訳注:安全側に立った仮定により確保する安全性)が妥当であるかを確認するため、穀類及び油糧種子類中の残留状況のモニタリングを勧告する。
7. 結論として、油糧種子類:0.5mg/kg、大麦:5mg/kg、そば:0.5mg/kg、とうもろこし:0.5mg/kg、あわ:5mg/kg、えんばく:5mg/kg、稲:0.5mg/kg、ライ麦:0.5mg/kg、食用ソルガム:5mg/kg、小麦(ライ小麦を含む):5mg/kg等のMRLを勧告する。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/2436.pdf
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