食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03480910104
タイトル 論文紹介:「スイスのBSE感染牛における新型プリオンたん白質」
資料日付 2011年11月19日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  Emerging Infectious Diseases 電子版は11月19日、速報で論文「スイスのBSE感染牛における新型プリオンたん白質(Novel Prion Protein in BSE-affected Cattle
, Switzerland)
, 著者T. Seuberlich (スイス、ベルン大学)ら」の要旨を公表した。本論文はEmerging Infectious Diseases 2012年1月号に掲載される。概要は以下のとおり。
 BSEは現在、3つの型が病原性プリオンたん白質(PrPres)のプロテナーゼK耐性断片の署名(signature)を基にしたウエスタンブロット法によって識別されている。定型BSE(C-BSE)、PrPresの分子量が高い又は低い非定型BSEと呼ばれる2つの型(H-BSE、 L-BSE)がある。ここで、我々は最近スイスで確認された高齢BSE牛2例のPrPres表現型が、C-、H-、L-BSEのものとは異なる予想外なものが示されたことを報告する。
 2011年4月、スイスのザンクトガレン地方の農場で臨床症状のない8歳齢の乳牛(牛1)が事故により死亡し、アクティブサーベイランスで延髄を検査した結果、BSE陽性であった。その1か月後、後肢骨折でと畜されたベルン地方の15歳齢の乳牛(牛2)からも延髄の法定検査でBSE陽性の結果が出て、2頭の延髄検体が国立リファレンス検査機関での確認検査に送られた。
 プリオンウエスタンブロット法では、2頭とも同様におよそ16、20、25kDa分子量のPrPres糖鎖プロファイルの3本のバンドが検出されたが、これはC-BSEで検出されるPrPたん白質バンドより低位置にあった。次に抗体パネルを用いたウエスタンブロット法では、2頭のPrPresは、Sha31、94B4、JB10抗体では検出されたが、9A2抗体はC-、L-、H-BSEのPrPresとのみ結合し、2頭のPrPresとは結合しなかった。2頭のPrPres成分の分子量は、明らかにL-、H-BSEのそれとは区別されるものであった。
 我々は、公定法を用いてのBSE診断によって決定された2頭から新型のPrPres署名について報告する。抗原決定基解析のウェスタンブロット分析法を組合せた結果、2頭からは現在BSEプリオンに分類されているものとは異なるN末端切断PrPresが示されたことを確認した。2頭の神経病理学的かつ系統的な症例データが入手できないことから、今回の発見の解釈は難しい。さらに組織検体は自己分解しており、これがPrPres分子署名に影響している懸念がある。
 だが今回の発見により、これらの牛が以前に遭遇した既知のBSEの型とは区別されるプリオン病に感染していた可能性が高い。この可能性の確認、及び疾病管理、公衆衛生への影響を評価するために、形質転換マウスモデル及び牛を用いてのin vivo伝達実験が現在実施されている。
 本文は以下のURLから入手可能(4ページ)。
Http://wwwnc.cdc.gov/eid/pdfs/11-1225-ahead_of_print.pdf
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/疾病管理予防センター(CDC)
情報源(報道) Emerging Infectious Diseases
URL http://wwwnc.cdc.gov/eid/
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