食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03410020149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品中のヘキサブロモシクロドデカン類(HBCDD類)に関する科学的意見書を公表
資料日付 2011年7月26日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は7月26日、ヘキサブロモシクロドデカン類(HBCDD類)に関する科学的意見書(2011年7月5日採択)を公表した。概要は以下のとおり。
1. EFSAは、食品中のHBCDD類に関する科学的意見を出すよう欧州委員会(EC)から求められた。HBCDD類は、建築材及び梱包材用の押出発泡ポリスチレン並びに繊維に主として使用される添加難燃剤である。HBCDDの標準試料は、主として3種類の立体異性体 (α-HBCDD、β-HBCDD及びγ-HBCDD)によって構成されている。δ-HBCDD及びε-HBCDDも存在している可能性はあるが、非常に低濃度である。HBCDD類は環境中に存在し、また、生物相や食品及び飼料中にも同様に存在する。
2. 2000年~2010年の期間における1
,914件の食品試料中のHBCDD類の分析データが欧州7ヶ国からEFSAに提供された。「フードチェーンにおける汚染物質に関する科学パネル」(CONTAMパネル) は、α-HBCDD、β-HBCDD及びγ-HBCDDを主要な関心の対象として選んだ。毒性試験はすべてHBCDD標準試料を用いて行われたため、個別の立体異性体のリスク評価は可能ではなかった。
3. 主な標的は肝臓、甲状腺ホルモン恒常性、生殖系、神経系及び免疫系であった。HBCDD類に遺伝毒性はない。CONTAMパネルは、重要な評価項目として神経行動発達への影響を特定し、また、暴露群において当該影響を示す実験動物数を対照群と比較して10%増加させるベンチマーク用量の95%信頼区間の下限値(BMDL10)を0.79mg/kg体重と算出した。CONTAMパネルは、現在のデータベースの限界及び不確実性のため、健康影響に基づく指標値 (health based guidance value) の設定にこのベンチマーク用量信頼限界下限値(BMDL)を用いるのは不適当であると結論づけ、その代替としてHBCDD類の健康リスク評価に暴露マージン(MOE)手法を用いた。動物及びヒトの生体内におけるHBCDD類の排泄特性が異なるため、CONTAMパネルは、MOE手法の出発点として身体負荷量を用いた。
4. 欧州連合(EU)の域内におけるHBCDD類に対する現在の食事経由暴露量は健康上の懸念を引き起こさないとCONTAMパネルは結論づけた。また、ハウスダスト由来のHBCDD類に対する(特に若年小児の)追加的な暴露量が健康上の懸念を引き起こす可能性は低い。

 国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.16/2011(2011.8.10)P4-5
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2011/foodinfo201116c.pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/2296.pdf
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