食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02350250188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、高オレイン酸含有及び除草剤耐性遺伝子組換えダイズ305423の種子及び二次製品の食用・飼料としての市場流通に関する意見書を公表
資料日付 2008年2月21日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、高オレイン酸含有及び除草剤耐性遺伝子組換えダイズ305423の種子及び二次製品を食品及び飼料として市場流通させる件について競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF)から諮問を受け、2008年1月21日意見書を公表した。なお、本申請は欧州内での栽培許可に関するものではない。
1.遺伝子組換
 305423はgm-fad-2-1及びgm-hra遺伝子を導入し、gm-fad-2-1でオレイン酸からリノレン酸に転換する機序を阻害(サイレンシング)し、結果としてオレイン酸含有を高め、gm-hraでアセト乳酸合成酵素阻害剤耐性を付与するものである。
2.挿入遺伝子
 安定性については、サザンブロット法によりベクターPHP19340A(gm-fad-2-1)及びPHP17752A(gm-hra)のフラグメントが4~5世代にわたり安定して発現することが確認された。GM-HRAたん白の発現もエライザ法により確認されている。
3.成分組成
 脂肪酸組成では、遺伝子組換えの目的であるオレイン酸が有意に多く、リノレン酸が有意に少ない。また、ヘプタデカン酸とヘプタデセン酸含量は、対照の各々8倍及び43倍となっている。この点で当該ダイズ305423と対照が同等であるとはいえない。
4.毒性
 導入遺伝子gm-fad -2-1はたん白質を産生しないので、導入遺伝子gm-hraが産生するGM-HRAたん白質のみが毒性試験の対象となる。GM-HRAたん白質は15分間50℃加熱で不活化される。マウスを使った経口反復投与急性毒性試験で582mg/kg体重のNOELを得た。ラットを使った90日間亜慢性毒性試験は行われていない。
5.アレルギー
 GM-HRAたん白質のアミノ酸配列には、アレルゲンとして知られているたん白質のアミノ酸配列との同一性は見られない。GM-HRAたん白質の消化試験では、酸性条件下ペプシンを含む消化液中において30秒で分解した。グリコシル化はない。以上のことからダイズ305423に潜在的アレルギー誘発性はない。
6.結論
 ダイズ305423の遺伝子解析から、完全または一部が欠けたPHP19340A及びPHP17752Aのフラグメントが別々に4箇所挿入されており、また遺伝子構築に使ったプラスミドの領域も含んでいることが判明しており、ダイズ305423は遺伝子レベルで不満足なものであり、かつ2つの目的形質の発現には他の挿入3箇所(機能せず)は不要である。
 成分分析データから、ダイズ305423にはヘプタデカン酸とヘプタデセン酸が対照に比べ非常に多くなっているため、対照と同等であると結論することはできない。加えてダイズから分離した植物ステロール、レシチン及びたん白質の成分についてはCodex食品規格規準2007及びOECD食品規格規準2002の勧告に基づく分析を行うことが望ましい。
 ダイズ由来植物ステロールを0.5%しか含まない飼料で行われた鶏を使った栄養試験では、脂肪酸組成の変更の影響やダイズ305423と対照との栄養の等価性を結論づけることはできない。
 AFSSAは以上の結果として、食品及び飼料としてダイズ305423の二次製品の安全性を認めることはできない。食用油及び飼料用の油かすの影響については、実験動物を使った90日間反復投与亜慢性毒性試験を行うことが必要である。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/BIOT2007sa0363.pdf
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