食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02300020361
タイトル 台湾行政院衛生署、週刊情報「薬物食品安全週報」第121号を発行、プラスチック容器に含まれるカドミウムのリスクについて解説
資料日付 2008年1月10日
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概要(記事) 台湾行政院衛生署は1月10日、一般向けの週刊情報「薬物食品安全週報」の第121号を発行した。今号における食品の安全性に関連する掲載内容は、以下のとおり。
1.食品を加熱する際は容器を慎重に選び、カドミウムによるリスクを避けること
 プラスチック容器の発明により人々の生活は便利になった。しかし、プラスチック容器の製品の品質が悪い場合にはプラスチックモノマー、重金属、ビスフェノールA及び臭素化難燃剤等の残留の可能性がある上、加熱の際に溶出するおそれがある。
 (財)中華民国消費者文教基金会が先般、市販の電子レンジ用容器を対象に実施した抜き取り検査の結果、弁当用容器1サンプルの蓋にカドミウムの基準超過が見られた(基準:台湾衛生署の規定する「食品器具、容器、包装衛生基準」)。カドミウムは環境中で分解されず長期にわたり土壌に蓄積し、動植物により吸収されたのちに食物連鎖を経て再度ヒトに摂取される。カドミウムはヒトの体内に入っても代謝されず血液循環により体内の各器官に運ばれ、特に腎臓皮質、肝臓、膵臓及び副腎に最も多く蓄積する。カドミウム中毒が「イタイイタイ病」とも称されるのは、カドミウムにより腎臓が損傷を受けてカルシウムの再吸収が阻害され、それにより骨中カルシウムが流出し、骨がもろくなり痛みを伴うことによるものであり、中毒が重篤な場合は死に至ることもある。
 カドミウムは尿中に排出されるが排出量は少なく、体内における半減期は30年に達する。米国は2000年にカドミウム及びその化合物を発がん性物質に分類しているが、現在なお解毒薬は存在せず、患者は終生その苦しみから逃れられないことから、食品の加熱によるカドミウムの摂取リスクを回避しなければならない。
 電子レンジで食品を加熱する際、多くの者は電子レンジ専用の容器を使用する。これら容器の素材に使用されるポリプロピレン(PP)及びポリカーボネート(PC)等は120℃の高温に耐えうるプラスチック素材であるが、電子レンジで過熱した際に食品中の油脂は容易にこの温度を超えるため、油脂含有量の高い食品にこれらの容器を使用するのは避けるべきである。また、電子レンジで加熱する際は食品包装用ラップの使用もなるべく避けることが望ましく、使用する際も食品から2.5cm以上離し、食品に直接触れないようにするべきである。
 食品を加熱する際はプラスチック容器の使用を避けることが望ましい。特に脂肪含有量の多い食品は、有害物質の溶出を避けるためにプラスチック容器を使用してはならない。また、電子レンジで加熱する際は、金属等で縁取られていない磁器製の容器を使用するべきである。
地域 アジア
国・地方 台湾
情報源(公的機関) 台湾行政院衛生署
情報源(報道) 台湾行政院衛生署
URL http://www.doh.gov.tw/ufile/doc/%e8%97%a5%e7%89%a9%e9%a3%9f%e5%93%81%e7%ac%ac121%e6%9c%9f.pdf
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