食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02240010314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、意見書「BfRは食品中のクマリン最大基準値を提案する」を公表
資料日付 2007年12月18日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、意見書「BfRは食品中のクマリン最大基準値を提案する」(13ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
 クマリンはシナモンなど多くの植物に含まれる芳香物質である。クマリンは肝臓を害する可能性があり、動物試験では高用量でがんを誘発する。シナモンの種類ではカッシアが比較的多くのクマリンを含むが、セイロンニッケイはほとんど含まない。
 EUでは1988年より食品中のクマリン最大基準値2mg/kgが適用されている。これは当時の検出限界値であり、動物試験で観察されたクマリンの発がん性に遺伝毒性があるとの想定に基づき設定されたものである。その後2004年に欧州食品安全機関(EFSA)は、新たな研究結果に基づき、遺伝毒性はないと評価し、耐容一日摂取量(TDI)を0.1mg/kg体重に設定した。現在EUで香料に関する法規の改正を検討しており、クマリンに対しどのような最大基準値を設定するか議論となっている。これに関しBfRは、連邦食糧・農業・消費者保護省(BMELV)より、最大基準値案を提示するよう依頼された。
 BfRは以下の4つオプションを提案する。その際、化粧品など他の暴露源からの摂取を考慮し、食品を介するクマリンの摂取がTDIの3分の1以下となるよう考慮した。
1.オプションA:セイロンニッケイのみを使用する
2.オプションB:シナモン中のクマリン最大基準値を1800mg/kgに設定する
3.オプションC: 現行の食品中のクマリン最大基準値(2mg/kg)を4mg/kgに引き上げ、かつ、粉末シナモン中のクマリン最大基準値を1800mg/kgに設定する(※シナモンを香料として直接使用する消費者を保護するため)
4.オプションD:食品のカテゴリー別にクマリン最大基準値を設定し、かつ、粉末シナモン中のクマリン最大基準値を1800mg/kgに設定する
(1)フレーバーティー、フルーツティー、ハーブティー:200mg/kg
(2)代用ティー:2mg/L
(3)ガム:50mg/kg
(4)星型シナモンクッキー:20mg/kg
(5)他のベーカリー製品、アルコール飲料、特定のキャラメル菓子:10mg/kg
(6)朝食用シリアル、ミューズリー:6mg/kg
(7)ミルクベースのデザート:4mg/kg
 欧州理事会における新EU香料法規に関する協議のため、ドイツはオプションDの最大基準値を提出した。協議において(5)を15mg/kg に、(6)を10mg/kgに引き上げる妥協案が作成された。この引き上げによりクマリン摂取量がTDIの50%に達するが、暴露に関する不確実さが残っているため是認できるとBfRは判断する。
 消費者が香料として直接使用するシナモン中のクマリンの最大基準値の設定は、現在EUでは予定されていない。それゆえ消費者に、クマリンを多く含むカッシアではなくクマリンの少ないセイロンニッケイを使用するよう助言する。それを可能とするため、香料シナモンにカッシアあるいはセイロンニッケイの表示をする努力を歓迎する。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/208/bfr_schlaegt_cumarin_hoechstwerte_fuer_lebensmittel_vor.pdf
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