食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02180020149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、人工甘味料ネオテームに関する科学パネルの意見書を公表
資料日付 2007年11月15日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は、人工甘味料ネオテームに関する科学パネルの意見書を公表した。
 食品の人工甘味料及び調味料として使用されるネオテームはアスパルテームと3
,3-ジメチルブチルアルデヒドを反応させて製造する。炭酸飲料などの液体中では、ネオテームは等モル量のN-[N-(3
,3-ジメチルブチル)-L-α-アスパルチル]-L-フェニルアラニン(NC-00751)とメタノールに加水分解する。
 全ての動物種で、体内に摂取されたネオテームの少なくとも30%以上は速やかに吸収されるが、72時間以内にヒトの場合は98%以上、ラットや犬の場合は93%以上が尿や便として完全に体外へ排出される。また、ラットに経口投与したネオテームは組織に蓄積することはなく、主に胃腸管の中や代謝器官などで確認されている。
 in vitroの試験及びマウスや犬などを使用した短期及び長期の試験から、ネオテームには遺伝毒性、発がん性、催奇形性、繁殖/発達毒性はないことが示された。ただし、明確な用量反応は確認できなかったが、実験動物に飼料消費量や体重の減少が見られた。これらの影響は毒性の証拠ではなく、ネオテームを含む飼料の味が落ちた結果だと考えられている。また、犬を使用した別の実験では、犬の肝臓にアルカリホスファターゼ(AP)活性の増加が確認された。APの増加はクリティカルエンドポイントだと考えられるため、科学パネルは、ADIを設定するためのNOAELを200mg/kgネオテーム/kg体重/日とした。
 ネオテームの主要代謝物NC-00751の安全性はin vitro遺伝毒性試験で証明されており、その他の微量分解産物も低い急性毒性はあるものの、遺伝毒性は無く、悪影響も無いことが示されている。それゆえ、食品を介してネオテームの分解物に暴露しても消費者の安全性が脅かされることはないと考えられる。
 健康なヒトや糖尿病患者に最大1.5 mg/kg体重/日のネオテームを投与したが、いずれも悪影響は確認されなかった。食品中のネオテームが分解されることで生成するメタノールは微量であり、安全性の観点から問題になることはない。また、ネオテームと亜硝酸塩が反応することにより胃腸管内でニトロソアミンの形成が想定されるが、実験からニトロソ化合物は検出されなかった。人工的に合成したニトロソ化合物は、エームステストで変異原性が確認されなかったため、ネオテームのニトロソ化が起こったとしても安全性に問題は無いと考えられる。
 上記のデータから、人工甘味料や調味料として使用する限り、ネオテームには安全性の観点から問題はないという結論が導かれた。また、上記のNOAELからADIを0~2 mg/kg体重/日と設定したが、大人と子供の食品経由でのネオテームへの暴露量を控えめに推測した場合、ADIを超過しないと推測される。ただし、製品規格では、ネオテーム中の鉛の最大値は1mg/kgを超えないことを勧める。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/EFSA/Scientific_Opinion/afc_op_ej581_neotame_op_en.pdf
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