研究情報詳細

評価案件ID cho99920191808
評価案件 フモニシンのモディファイド化合物のリスク評価に関する研究
資料日付 2020年3月31日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
事業概要  フザリウム属真菌によって生産される二次代謝産物であるフモニシンは、トウモロコシやその加工品から検出される。近年、フモニシン汚染が認められる食品中にそのモディファイド化合物も存在することが報告された。日本人の健康に対するモディファイドフモニシンのリスクを評価するために、日本に流通するトウモロコシ加工品に含まれるモディファイドフモニシンの解析を行った。アルカリ処理により、検体中の遊離型及びモディファイドフモニシンを加水分解フモニシンへと変換し、LC-MS/MSで定量することにより総フモニシン量を求めた。2年間で206検体の調査を行った結果、トウモロコシ加工品における総フモニシンの遊離型に対する割合は1.2~4.7倍であった。総フモニシン量を用いてコーンフレークとコーンスナックからの日本人におけるフモニシンの平均ばく露量を推定した結果、遊離型フモニシン量を用いた際の約3倍の3.3~12.5 ng/kg 体重/日となった。フモニシン配糖体、加水分解フモニシン及びマトリクス結合型フモニシンについて解析を行った結果、マトリクス結合型フモニシンが体内で遊離型フモニシンとして毒性を発揮する可能性が示された。これらの結果より、日本人の健康に対するフモニシンのリスクを評価するためには、モディファイドフモニシンも考慮に入れる必要性が示唆された。

(注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。
   本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。
事業名 食品健康影響評価技術研究
実施機関 食品安全委員会
添付資料ファイル