Q&A詳細

評価案件ID mob07009000004
タイトル アクリルアミドについて
公表日 2010年6月28日
問い合わせ・意見 JECFAが2010年に最新のデータに基づいて食品中のアクリルアミドに関してリスク評価を行った結果、毒性や摂取量に関する最新のデータから、食品中のアクリルアミドによって健康に悪影響を生じる可能性があることをあらためて示した。フライドポテトなどの加熱調理食品を食べるときに不安にある。
問い合わせ・意見分類 化学物質・汚染物質関係
コメント元 食品安全委員会
コメント (平成22年4月分)
食品安全委員会では、アクリルアミドについて、ファクトシート(科学的知見に基づく概要書)をホームページ等を通じて情報提供を行っているところです。
ファクトシートの中で、ヒトの健康への影響や生成のメカニズム等に加え、低減のための取組についても記載しています。食生活における具体的な低減方法としては、①十分な果実、野菜を含む様々な食品をバランスよく取り、揚げ物や脂肪が多い食品の過度な摂取を控える。②炭水化物の多い食品を焼いたり、揚げたりする場合には必要以上に長時間、高温で加熱しない。③生のジャガイモを低温で保存するとデンプンの一部が糖へと変化するため、冷蔵庫に保存した生のジャガイモは、揚げ物などの高温加熱を避ける。などを紹介しています。なお、従来から行われてきた高温加熱の料理方法でもアクリルアミドを食品とともに摂ってきたと考えられますので、これまでの食生活をただちに見直す必要はありません。
食品に含まれるアクリルアミドを摂取した場合の健康への影響に関しては、我が国、欧米等も調査研究中であることから、食品安全委員会としては、国際機関、各国や関係省・機関のリスク評価や研究結果、取組等について情報収集を行うとともに、分かりやすく整理して情報提供に努めてまいります。
〔参考〕
○食品安全委員会
「加工食品中のアクリルアミドについて」
http://www.fsc.go.jp/sonota/acrylamide-food170620.pdf
コメント元 厚生労働省
コメント (平成22年4月分)
厚生労働省は、アクリルアミドの毒性やわが国に流通する加工食品中のアクリルアミド濃度の実態調査等の取組、ご指摘の2010年のJECFAの報告内容等をQ&Aとしてまとめ、公表しており、消費者の方に対し、十分な果実、野菜を含む様々な食品をバランス良く取り、揚げ物や脂肪食の過度な摂取を控えること、また、炭水化物の多い食品を焼いたり、揚げたりする場合にはあまり長時間、高温で調理しないよう、呼びかけております。
〔参考〕
○厚生労働省
「加工食品中のアクリルアミドに関するQ&A」
http://www.mhlw.go.jp/topics/2002/11/tp1101-1.html
コメント元 農林水産省
コメント (平成22年4月分)
農林水産省は、消費者の視点を大切にして、国民の健康を守ることが何よりも重要であるという考え方のもとに、食品に含まれているアクリルアミドを優先的にリスク管理を行うべき有害化学物質として位置づけています。
これに基づき、加工食品中のアクリルアミド含有実態に関する調査やアクリルアミドの生成要因や低減技術などに関する調査研究を行ってきており、その結果や国際機関が公表している情報などを踏まえ、具体的な対策を検討・実施しています。
食品事業者の方々に対しては、アクリルアミドに関するこれまでの経過、JECFAの新たな評価結果、コーデックス委員会等の国際的な動向及び低減技術に関する情報等について説明会を実施するなど、アクリルアミド低減に積極的に取り組んで頂けるよう働きかけています。
今回のJECFAの評価を受けて、コーデックス委員会食品汚染物質部会は、食品中のアクリルアミド低減のための実施規範(2009年採択)の使用を促進し、また、アクリルアミドの低減方法及びその効果に関する研究を推進するよう勧告しました。これを受けて、農林水産省では各食品事業者におけるアクリルアミド低減に関する取組がより一層進むよう引き続き取り組んでいきます。
また、消費者の方々におかれては、脂肪のとり過ぎを避け野菜や果物を多く含むバランスの良い食生活を送り、食品を焦がしすぎないようにするなど家庭での料理の仕方を工夫して頂くことで、食品から摂取するアクリルアミドの量を減らすことができる可能性がありますので、心がけて頂ければ幸いです。
なお、皆様に食品中のアクリルアミドに関する理解や知識を深めて頂けるよう、ホームページを公表しておりますのでぜひご覧下さい。
〔参考〕
○農林水産省
「食品中のアクリルアミドに関する情報」
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/acryl_amide/index.html
添付資料ファイル