食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06761161535 |
| タイトル | 英国毒性委員会(COT)、「母体の食事におけるカルシジオールの効果に関するポジション・ステートメント草案」を公表 (2/3) |
| 資料日付 | 2026年6月25日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | (この記事は 2 / 3 ページ目です) (前ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06761160535) 《背景》 ビタミンDは、セコステロイドと呼ばれる2種の脂溶性物質を指す。これらのうちの1種(ビタミンD2又はエルゴカルシフェロール)は、植物及び真菌由来であり、したがって、食事を介してのみヒトはこれを利用可能である。もう1種のセコステロイド(ビタミンD3又はコレカルシフェロール)は、ステロイドである7-デヒドロコレステロール(7-DHC)の光分解を誘導する太陽光由来の紫外線Bを介して、哺乳類の皮膚にて合成される。ビタミンD3は、タラ肝油等の動物由来サプリメントや油脂に富む食品の摂取を通じて得られる場合もある。 カルシジオールは、自然に生成されるビタミンDの代謝産物である。これは、生物学的に活性なホルモンである1,25-ジヒドロキシビタミンD(1,25(OH)2D)の不活性前駆体である。しかしながら、補給の文脈においては、カルシジオールはビタミンD3の新たな供給源と見なされる。サプリメントの形態にあるカルシジオールは、コレスタトリエノールから化学合成されており、内在性の25-ヒドロキシビタミンD (25(OH)D)と同一である。カルシジオールは、カルシジオール一水和物、25-ヒドロキシコレカルシフェロール一水和物(25(OH)D3一水和物)、カルシフェロール、25(OH)D等、複数の名称にて市販されており、補給の文脈においては、カルシフェロール、25(OH)Dが最も広く使用されている。 カルシジオールは、コレカルシフェロール(ビタミンD3)と比較すると、約2.5倍高いバイオアベイラビリティを有すると一般的に想定されている。さらに、コレカルシフェロールと比較すると、カルシジオールは親水性が高くかつ半減期が短い。カルシジオール補給の結果として、循環系中の血清中25(OH)D濃度はより迅速に上昇する。この効果は、吸収及び代謝における差異に起因するものである。ビタミンD3とは異なり、カルシジオールは腸管にて吸収されるために胆汁酸は必要なく、さらに、肝臓における25-水酸化も必要としないため、より速くかつより効率的に全身循環に移行する。 高いバイオアベイラビリティと一致して、カルシジオールは、血清中25(OH)D濃度を上昇させる点においてビタミンD3よりも効果的であり、その結果、同等の循環系中濃度を達成するために必要となる用量はより低いと報告されている。しかしながら、COTは、カルシジオールもビタミンD3もビタミンDの活性型(1,25(OH)2D)ではないことから、カルシジオールがビタミンD3より本質的に高い効力を有するとは結論していない。そうではあっても、COTは、カルシジオールはバイオアベイラビリティがより高い点は認識している。これは、同等の経口投与量であれば、ビタミンD3と比較して、より高い血清中25(OH)D濃度をもたらす結果となり得ることを意味する。 ビタミンDに関する意見は、母体及び乳児の食事性ばく露に直接関連する範囲において、本ポジション・ステートメントにて考慮されている。カルシジオール(25(OH)D)は、ビタミンDの主要な循環系代謝物であり、ビタミンDの状態を示すバイオマーカーとして確立されている。したがって、カルシジオールの議論には、必然的にビタミンD摂取量への言及が必要となる。 《結論》 総括すると、ビタミンD又はカルシジオールの食事性摂取に由来する、乳児及び妊娠可能年齢の女性に対するリスクは低く、懸念を提起する可能性は低いと判断される。健康影響に基づく指標値(HBGVs)の超過は、高摂取域(97.5パーセンタイル)あるいは最高推定平均摂取量においてのみ観察され、サプリメントによる補給が総ばく露の大部分を占めている。ビタミンD毒性に感受性であり、一般集団よりも低いビタミンD摂取量にて高カルシウム血症を発症する可能性のある女性に対しては、リスクは排除できない。 COTは、カルシジオールに関する毒性学的エビデンスの基盤にギャップがあり、最も顕著なのは、対象集団に直接関連するデータの入手可能性が限られている点にあると認識している。現在までに、妊娠前・妊娠中・授乳中におけるカルシジオールの安全性評価に特化して設計されているヒトの研究は公表されていない。したがって、これらのライフステージにおけるリスク評価は、必然的に他の成人集団からのデータ、及び、ビタミンD代謝に関して確立されている知見に依拠するものであり、将来、上記のような特異的情報が利用可能となった際には、追加される関連データから恩恵が得られると期待される。 (次ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06761162535) |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
| 情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
| URL | https://www.gov.uk/government/publications/19th-may-2026-committee-on-toxicity-meeting/tox202621-draft-supplementary-report-on-the-effects-of-calcidiol-in-the-maternal-diet |