食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06720780160 |
| タイトル | 英国食品基準庁(FSA)、「迅速なリスク評価の更新:ネイ湖で捕獲された魚の可食肉に含まれるシアノバクテリア毒素に起因するリスク」と題する報告書を公表 |
| 資料日付 | 2026年4月24日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | 英国食品基準庁(FSA)は4月24日、「迅速なリスク評価の更新:ネイ湖で捕獲された魚の可食肉に含まれるシアノバクテリア毒素に起因するリスク」と題する報告書を公表した。概要は以下のとおり。 ・エグゼクティブサマリー 北アイルランドのネイ湖(Lough Neagh)は、2023年以降、繰り返されるシアノバクテリアのブルームによる影響を受けている。FSAは、2024年5月から2025年2月の間にネイ湖で捕獲された、魚の摂取に関するリスク評価の更新を実施するよう求められた。この更新評価では、この期間中に捕獲された魚検体の新規分析のみを考慮した。 パーチ(訳注:スズキ目パーチ科)、ポーラン(訳注:サケ科)、ブリーム(訳注:コイ科)、マス、ローチ(訳注:コイ科)及びウナギの検体が収集された。ローチを除く魚には、検査に先立ち、可食肉、消化管及び肝臓に分ける処理が行われれた。ローチもまた、丸ごとの状態で検体採取され、検査が行われた。その背景には、ローチが動物飼料として丸ごと使用されており、ヒトのフードチェーンには入らないと、FSAが助言を受けたことがある。 検体は、遊離型のミクロシスチン類、ノジュラリン類、シリンドロスパーモプシン類、アナトキシン類、サキシトキシン類について検査されたほか、遊離型及びタンパク質結合型の双方を含む、ミクロシスチン類及びノジュラリン類の総濃度についても検査された。 ブリーム、ウナギ、パーチ、ポーランの可食肉検体の一部から、微量の遊離ミクロシスチンが検出された。パーチ及びウナギの可食肉検体の複数から、より高濃度の総ミクロシスチン類/ノジュラリン類が検出された。 リスク評価は、パーチ及びウナギにおける総ミクロシスチン類/ノジュラリン類の測定値に基づいて実施された。推定される長期的な食事性摂取量は、世界保健機関(WHO)が設定した暫定耐容一日摂取量(TDI、体重1 kgあたり0.04 μg)以下であった。パーチ可食肉では、短期的には当該暫定TDIを超過するという結果が一度得られたが、当該暫定TDIは、長期ばく露からの保護を目的として設定されており、当該パーチ検体の可食肉の摂取による短期的な摂取量は、短期的な健康に基づく指標値(体重1 kgあたり0.4 μg)以下であると考えられる。 ミクロシスチン類は、肝臓及び消化管検体においても広く検出され、シリンドロスパーモプシン類も、これらの検体の一部から検出された。魚は、食品事業者だけでなく、遊漁を行う人々によっても、摂取を目的として捕獲・調理される可能性があることから、内臓除去が不完全となる可能性や、その過程で可食肉が汚染される可能性についての懸念が示されており、この点もリスク評価において考慮された。 内臓除去が不完全な魚の摂取によるミクロシスチン類/ノジュラリン類の推定摂取量は、WHOの暫定TDI以下であった。シリンドロスパーモプシン類の推定摂取量は、WHOがシリンドロスパーモプシンに対して設定した暫定TDIを十分に下回っていた。ただし、シリンドロスパーモプシンについては、最近、in vivoで遺伝毒性が確認されている。遺伝毒性作用について閾値を想定することはできないが、推定摂取量は、遺伝毒性化合物に対する毒性学的懸念の閾値(TTC)をも下回っており、このことは、有害影響が生じる可能性は低いこと示している。 全体的に見て、検査対象魚種の可食肉の摂食によるミクロシスチン類/ノジュラリン類へのばく露が、内臓除去が不十分な場合を含め、消費者に有害影響を引き起こすとは推測されない。同様に、不十分な内臓除去による、シリンドロスパーモプシン類への潜在的ばく露により、有害影響が生じる可能性は低い。したがって、FSAは、一般集団における有害反応の頻度は無視できるものであり、極めてまれであるため、考慮に値しないと考える。 ミクロシスチン類/ノジュラリン類への潜在的ばく露の程度に基づき、仮に魚の摂取者に肝臓障害が発生したとしても、それは長期ばく露によるものであり、軽度であると考えられる。全体的に見て、FSAは、ネイ湖の可食魚肉の摂取による、ミクロシスチン類へのばく露の結果として生じうる疾病の重症度は低いと考える。 シリンドロスパーモプシンは遺伝毒性を有することから、魚の不完全な内臓除去によりばく露が生じる場合、シリンドロスパーモプシン類は、発がん性を含め、複数の潜在的作用を有する可能性がある。したがって、FSAは、シリンドロスパーモプシン類への如何なるばく露に由来して生じ得る疾病であっても、その重症度は高いと考える。ただし、これは想定される有害影響の発生頻度が、無視できるものであることと合わせて解釈されるべきである。全体的に見て、FSAは、ミクロシスチン又はシリンドロスパーモプシンによる疾病の可能性は、無視できるものであると考える。 FSAは、不確実性の程度は中程度(すなわち、利用可能なデータはいくつかあるが、完全なデータではない)であるが、主要な不確実性の多くはリスク評価内で対処されているため、リスク評価の結論には影響しないと考える。ただし、魚中の毒素類の濃度、特に可食肉における濃度が、経時的に変化するか否かを評価するにあたっては、今後のモニタリングが有用となる。 |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国食品基準庁(FSA) |
| 情報源(報道) | 英国食品基準庁(FSA) |
| URL | https://science.food.gov.uk/article/159815-updated-rapid-risk-assessment-risks-from-cyanobacterial-toxins-in-the-edible-flesh-of-fish-caught-from-lough-neagh |