食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06670050535
タイトル 英国毒性委員会(COT)、妊娠中の女性の食事における緑茶と紅茶に含まれる化学物質(カフェイン以外)の潜在的リスクに関するスコーピング・ペーパーを公表【4/4】 (1/4)
資料日付 2026年1月27日
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概要(記事) (この記事は 1 / 4 ページ目です)
 英国毒性委員会(COT)は1月27日、妊娠中の女性の食事における緑茶と紅茶に含まれる化学物質(カフェイン以外)の潜在的リスクに関するスコーピング・ペーパーを公表した。概要(抜粋)は以下のとおり。【4/4】
 植物成分
 本議論文書において、植物成分とは、チャノキ(C. sinensis)の正常な生理機能に内在する化合物を指す。これらにはポリフェノールが含まれる。
 ポリフェノール
 茶のポリフェノールには、主にフラボノイド(flavonoid)、フラバノール(flavanol)、フェノール酸(phenolic acid)が含まれる。茶のポリフェノールとして知られるカテキンは、淹れた緑茶の固形分の乾燥重量の30~42%を占めると報告されている。緑茶はカテキン含有量が最も多く、次の成分が含まれる:カテキン、エピカテキン(epicatechin)、ガロカテキン(gallocatechin)、エピガロカテキン(epigallocatechin)、カテキンガレート(catechin gallate)、エピガロカテキン-3-ガレート(epigallocatechin-3-gallate(EGCG))、エピカテキンガレート(epicatechin gallate)、ガロカテキンガレート(gallocatechin gallate)。
 紅茶には様々な製法があるため、紅茶に含まれる固形抽出物の成分組成を正確に定めることはできず、推定値として示されているのは次のとおりである:カテキン(10~12%)、テアフラビン(theaflavin)(3~6%)、テアルビジン(thearubigin)(12~18%)、フラボノール(flavonol)(6~8%)、フェノール酸(10~12%)、アミノ酸(13~15%)、メチルキサンチン(methylxanthine)(8~11%)、炭水化物(15%)、タンパク質(1%)、無機物(10%)、揮発性成分(< 0.1%)。
 緑茶と紅茶に含まれるポリフェノール、すなわち緑茶のEGCGと紅茶のテアフラビン-3’,3-ジガレート(theaflavin-3’3-digallate)は、健康に良い効果をもたらす化合物であると考えられている(KhanとMukhtar, 2007)(※補足42)。
 2018年、EFSAは緑茶カテキンの安全性評価を実施した(EFSA, 2018)(※補足43)。EFSAは、いずれの介入研究においても妊婦、授乳中の乳児、または小児を対象とした研究は行われていないことを指摘した。総合的に、EFSAは「伝統的な緑茶抽出液の摂取に関するデータは限られているものの、1日5杯以上の緑茶抽出液、または700 mg/日のEGCGを含む量を摂取しても、ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)値の上昇を示す証拠は認められなかった」と結論した。
 Daniaら(2022)(※補足44)は、茶を飲む妊婦が、茶を飲まない妊婦よりも貧血の発症率が高いかどうかを検討するため、系統的レビューとメタ分析を実施した。一連の選定基準に基づいて選択された7件の研究(各研究における対象妊婦数n = 280~550)を基に解析した結果、茶を飲む妊婦は、茶を飲まない妊婦に比べて貧血を発症するリスクが1.94倍高いことが示された(調整オッズ比(OR) 1.94; 95%信頼区間(CI) 1.10~3.43、p = 0.020)。著者らは、このリスク上昇は、茶に含まれるポリフェノールが鉄の吸収を阻害するためであると提案した。
 Yazdyら(2012)(※補足45)は、妊娠初期における茶の摂取が二分脊椎のリスク上昇と関連しているかどうかを検証した。これは、以前の研究において、茶に含まれるカテキンが葉酸の生物学的利用能(bioavailability)を低下させることが示されていたためである。著者らは、スローン疫学センターの先天異常研究(Slone Epidemiology Centre Birth Defects Study(※訳注1))のデータを用い、二分脊椎症例518名と対照群6,424名の母親にインタビュー調査を行った。茶の摂取量に関するデータは、3つの期間(1976~1988年、1998~2005年、2009~2010年)にわたって収集された。ロジスティック回帰モデルを用いてORと95%CIが算出された。総葉酸摂取量が400 μgを超える女性において、1日3杯以上の茶の摂取は、1976~1988年(OR 2.04; 95%CI 0.69~7.66)及び2009~2010年(OR 3.13; 95%CI 0.87~11.33)において、二分脊椎のリスクの上昇と関連していた。1976~1988年については、毎日の茶の摂取に対してORの上昇は認められなかった。著者らは、得られたデータは茶の摂取と二分脊椎との全体的な関連を支持するものではないと述べているが、葉酸摂取量が多い場合には茶の摂取との間に相互作用が生じる可能性があることを示唆した。

(次ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06670051535)
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国毒性委員会(COT)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://cot.food.gov.uk/Background - green and black tea in the maternal diet