食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06640210149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、両生類における潜在的な甲状腺を介した内分泌かく乱の評価(新規手法の使用及び甲状腺の組織学における変化の解釈に関する明確化)に関する声明を公表
資料日付 2025年12月11日
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概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は12月11日、両生類における潜在的な甲状腺を介した内分泌かく乱の評価(新規手法の使用及び甲状腺の組織学における変化の解釈に関する明確化)に関する声明(11月25日承認、PDF版24ページ、doi: https://doi.org/10.2903/j.efsa.2025.9815)を公表した。概要は以下のとおり。
 内分泌かく乱特性を持つ農薬のハザード特定に関する科学的基準を規定する欧州委員会規則(EU) 2018/605によれば、国際的に合意された試験プロトコルに従って生成された科学的データが考慮されるべきである。
 内分泌かく乱物質(ED)のハザード特定に関する欧州化学品庁(ECHA)/EFSAガイダンスでは、非哺乳類種における甲状腺(T)モダリティを介した内分泌活性を徹底して調査するために、経済協力開発機構(OECD) 231(両生類変態試験(AMA))に基づく試験、又は特定の状況下ではOECD試験ガイドライン(TG)248 (アフリカツメガエル(Xenopus)幼体甲状腺試験(XETA))による試験を推奨している。OECD TG 241(両生類幼生期成長発達試験(LAGDA))に基づく試験が利用可能であれば、T介在性の内分泌有害性は徹底して調査される。2021年、Ortego et al. (※補足)は、標準的なAMA(TG 231)を、動物がNieuwkoopとFaber(NF)ステージ62(※訳注)に達するまで延長することを提案したプロトコルを発表し、これを拡張両生類変態試験(EAMA)と呼んだ。このプロトコルを用いた複数の研究が、農薬有効成分の承認申請書類に既に提出されている。
 さらに2024年、米国環境保護庁(EPA)は別の両生類プロトコルである幼生期両生類毒性試験(LATT)を、OECD生態毒性試験検証管理グループ(OECD VMGeco)に提出した。
 Ortego et al. (※補足)による論文発表と、そのプロトコルに沿った試験結果の農薬申請書類への提出、並びにOECDでの継続的な作業を受け、EFSAは、新しく提案された手法を現行の標準プロトコル(AMA及びLAGDA)と比較した。この比較には主要診断パラメータ及び成長パラメータの検出力分析を含め、現行の標準プロトコルと非標準プロトコルの長所・短所を検討すべきである。さらに、EFSAは、両生類の甲状腺の組織学における変化に関連する解釈上の推奨事項を提供した。
 本作業で検討された現行の両生類試験プロトコルとの主な相違点は、AMAが固定時間プロトコルを提案する一方、LAGDA、EAMA、LATTはTモダリティによる内分泌活性及び有害性の評価に固定発生ステージプロトコルを提案している点である。固定ステージプロトコルの採用は、AMAの主な制約の一部を克服するものであり、AMAでは甲状腺組織学において動物の発生段階が同期していないため、解釈が混乱するという問題がある。
 生理学的理由から、利用可能な全ての両生類試験のデザインにおいて、甲状腺経路に関連する主要診断パラメータの評価には幼生期を使用しなければならない。LAGDAは変態完了まで延長されるため、集団関連の影響を検出するのに適している可能性がある。しかし、生物学的及びデータ解析の観点からは、AMA陽性によって特定された懸念事項を確認又は反証するためにLAGDAが必要かどうかは依然として不明である。LATTは現在開発中であり、以下に示す統計的な検出力の分析では考慮されていないが、AMA及びLAGDAの両方の有効な代替手段となり得る。LATTは、甲状腺ホルモン(TH)レベル測定の組み込みを提案する唯一の両生類試験デザインであり、甲状腺の関連所見の解釈に貴重な知見を提供する可能性がある。さらに、LAGDAが抱える課題の一部、例えば、初期ライフステージの高い死亡率や多数の動物使用による妥当性基準の達成における潜在的な問題などを克服している。
 ECHA/EFSAガイダンスは、EDのハザード特定においてエビデンスの重み付け(WoE)を考慮することの重要性を明確に示している。これに沿って、本声明では、視床下部-下垂体-甲状腺(HPT)系の干渉に関連する作用パターンが観察されたかを理解するために、甲状腺の組織学的変化を他のパラメータと併せて解釈すべきであると提言している。TH測定の組み込みは総合的なWoEを大幅に改善する。さらに、HPT系の主要遺伝子のトランスクリプトーム解析は、発生学的影響及び甲状腺の組織学的影響の解釈に重要な機序的情報を提供し得る。
(※補足) https://doi.org/10.1002/etc.5078
(※訳注) NFステージとは、NieuwkoopとFaberによって提案された両生類の発生段階を示す国際的な標準分類であり、両生類の受精卵から変態完了までの発生段階を66のステージに区分している。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2025.9815