食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06630971160 |
| タイトル | 英国食品基準庁(FSA)、研究プロジェクト「安全性評価における共通の課題を特定するための精密発酵申請のレビュー」の報告書を公表 (後半2/2) |
| 資料日付 | 2025年11月27日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | (前半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06630970160) ・結果 各申請を担当したリスク評価者と主要な課題について議論した際、リスク評価者は、PF製品申請に共通する課題と、細胞由来製品及び一般的な新食品申請に共通する課題を区別した。これらを以下に概説する。 PF製品申請における重要な課題は、安全性適格推定(QPS)の対象ではない微生物、そして場合によっては食品としての使用歴がない微生物のアイデンティティーを理解することである。リスク評価が円滑に進められるよう、申請者が微生物のアイデンティティー、すなわち、属及び種の分類階級に関する記述を改善することは可能である。GMMが使用される場合、遺伝子改変及び改変された個々の株に関する情報が不十分であると、安全性に関する結論に至らない可能性がある。 PF申請では、多くの場合、新たなゲノム配列が提供される。堅牢なバイオインフォマティクス解析をサポートするには、カバレッジが十分である高品質なゲノムアセンブリが必要とされる。高品質なゲノムアセンブリの不足は、FSAが安全性に関して結論する上で重要となる、共通するデータギャップである。微生物の潜在的な病原性及び毒性を評価するためのバイオインフォマティクス解析が不十分であることも、共通の課題である。バイオインフォマティクス解析によって安全性上の懸念が特定された場合、申請者は製品の安全性を示さなければならない。例えば、バイオインフォマティクス解析によってゲノムが毒素の産生経路をコードしていることが示された場合、申請者は、製品の最終形態において、その毒素が存在しないことを示す必要がある。同様に、微生物によって二次代謝産物が生成される場合、製品の安全性を確保すべく、その二次代謝産物は、適切な方法で分析される必要がある。 製造工程において、FSAが結論を導き出すことを妨げた、一般的な新食品申請と共通してみられる重要なデータギャップには、十分に詳細な食品安全管理計画がある。例として、最終製品に微生物が存在しないことを確保するための、危害要因分析重要管理点(HACCP)計画等が挙げられる。他の細胞由来製品と共通する課題には、細胞の増殖(継代数)、微生物の遺伝的及び表現型の安定性、発酵の制御方法、細胞バンキングの管理に関する詳細等がある。 製品の製造にGMMが使用される場合、最終製品からGMMが除去されたことが適切に示される必要がある。申請者は、製品がGMMからどのように分泌されるかについても十分な詳細を提供する必要がある。最後に、培地や細菌を加工助剤として使用すると、最終製品に重金属汚染物質や微量金属が含まれる可能性がある。 FSAが、申請者に対し、製品の組成に関する詳細を求めることが多くある。GMMを用いてタンパク質を生成する場合、申請者はそのタンパク質が機能的であり、正しく折り畳まれていることを確認する必要がある。例えば、申請者が、アミノ酸配列が同一であることを示すだけでは不十分である。申請者は、GMMによって生成されるタンパク質と天然のタンパク質の二次または三次構造が同等であることを確認しなければならない。 タンパク質の品質を調査する際には、申請者は、アミノ酸組成に基づいてタンパク質含有量を計算することが望ましく、これにより製品が栄養上の不利益をもたらすかどうかが正確に示される。同様に、申請者は適切なタンパク質消化性試験(例えば、小腸での吸収を考慮した方法)を選択し、その選択の正当性を示す必要がある。 多くのPF製品は、食肉や乳製品の類似品としての利用が意図されている。例えば、食肉はタンパク質、ビタミン、ミネラルの優れた供給源である。よって申請者は、PF製品が高品質タンパク質の代替とされる場合に、乳児や高齢者等の脆弱な集団に栄養上の不利益をもたらさないことを確保する必要がある。この判断の一助となるよう、申請者は、製品の意図する用途を明確にする必要がある。FSAが栄養上の不利益を評価するために、申請者は、推定摂取量を正しく計算する必要がある。提案された用途及び推定摂取量の計算が十分に明確でないことは、FSAが、PF製品(及び細胞由来製品)が消費者に及ぼす可能性のある栄養上の不利益について結論することを妨げてきた。 組成に関する更なるデータギャップには、申請者による新食品におけるリボ核酸(RNA)含有量の考慮等がある。RNAには、体内で尿酸に代謝される可能性があるためである。申請者は、新食品に含まれる食物繊維量についても、腸内での吸収に影響するかどうか、あるいは繊維不耐症の個人に悪影響を与えるかどうか等を説明する必要がある。 PF製品の課題の一つは、アレルゲン性である。PF製品が乳タンパク質であり、乳製品の代替品として販売される場合、申請者は、製品に適切なアレルゲンが表示されることを示す必要がある(これはリスク管理上の問題である)。タンパク質と既知のアレルゲンとの類似性を評価すべく、適切なバイオインフォマティクス分析を行う必要があり、また、潜在的なアレルゲンが特定された場合、申請者はそれらが消費者にリスクをもたらすかどうかを明確にする必要がある。 ・結論 本レビューにおいて、製品の安全性に影響を与えるとして特定された最優先課題には、バイオインフォマティクス、細胞株の完全性、タンパク質の消化性、PF製品の栄養上の不利益及びアレルゲン性等がある。したがって、FSAが開催する専門家から知見を引き出すイベントにむけて特定されたトピックには関連性があり、上記の課題の一部は、今後の作業で取り組まれる可能性がある。実際、PF製品の安全性を判断する際に直面する課題の多くは、細胞由来製品の安全性を判断する際に直面する課題と共通しており、サンドボックス研究プログラムから得られる知見は、PF製品のリスク評価に役立つ可能性がある(逆もまた同様)。 |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国食品基準庁(FSA) |
| 情報源(報道) | 英国食品基準庁(FSA) |
| URL | https://science.food.gov.uk/article/147356-review-of-precision-fermentation-applications-to-identify-common-challenges-for-safety-assessment |