食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06630580301 |
| タイトル | 論文紹介:「2022年7月から10月にかけて英国スコットランド南東部の保育園児において同時に発生した大腸菌O157:H7及びO157:H39の集団感染と、高頻度に見られた他の志賀毒素産生性大腸菌の無症状保菌」 |
| 資料日付 | 2025年11月20日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | Eurosurveillance(2025, 30(46):pii=2500340、doi: 10.2807/1560-7917.ES.2025.30.46.2500340)に掲載された論文「2022年7月から10月にかけて英国スコットランド南東部の保育園児において同時に発生した大腸菌O157:H7及びO157:H39の集団感染と、高頻度に見られた他の志賀毒素産生性大腸菌の無症状保菌(Concurrent outbreaks of Escherichia coli O157:H7 and O157:H39 with high asymptomatic carriage of other Shiga toxin-producing E. coli in nursery children, south-east Scotland, United Kingdom, July to October 2022)、著者A Kirolos, G Mackenzie(National Health Service, Lothian, Directorate of Public Health and Health Policy, 英国)ら」の概要は以下のとおり。 著者らは、スコットランド南東部の隣接する2つの町にある4か所の保育施設において、志賀毒素産生性大腸菌(STEC)及び志賀毒素遺伝子(stx)陰性大腸菌O157(非STEC)の複雑な集団感染に対処した。これら施設は、共有管理、職員又は他の訪問者を介した疫学的なつながりがあった。 2022年7月から10月の間に57例の確定症例が確認された。集団感染の抑制のため、保育施設は自主的に閉鎖された。その後行われた全ゲノムシークエンス解析の結果、1つはstx2a陽性腸管出血性大腸菌O157:H7(保育施設1の確定症例19例)による、もう1つはstx陰性大腸菌O157:H39(保育施設2の確定症例17例)による2つの独立した関連性のない集団感染であることが確認された。これら4か所の保育施設では、6種類のさらなるSTEC及び非STEC大腸菌O157株が少数確認された。保育施設1のstx2a陽性大腸菌O157:H7株に検査陽性であった5人の子どもは入院を要し、うち1人は溶血性尿毒症症候群を発症した。他のSTEC及び非STECの大腸菌O157株に感染した子どもは、症状が軽微又は無症状であった。全体として、stx2a亜型株による19例中5例が無症状であり、stx2f亜型株では9例中7例、stx陰性株では25例中14例が無症状であった。 本状況で得られた知見を考慮すると、菌株、年齢、地理的要因、その他の状況ごとの無症状STEC保菌者の割合に関するさらなる情報が、今後の集団感染の理解及びリスク管理に役立つだろう。 ・主要な公衆衛生上のメッセージ 1. この研究で何を明らかにしたかったのか、その理由は? STECは、幼児に重篤な疾患を引き起こすことがあり、保育園や未就学児施設で容易に拡がる可能性のある細菌群である。著者らは、スコットランド南東部の隣接する2つの町にある4か所の保育施設で発生した複雑な集団感染に対処した。調査の一環として、影響を受けた保育施設のすべての子どもと職員を検査し、この環境でどのように感染が拡がったのかを明らかにしようとした。 2. この研究から何が分かったのか? 当初、これは単一の集団感染だと考えられた。しかし、検体の遺伝的検査(全ゲノムシークエンス解析)により、影響を受けた保育施設ごとに独立した集団感染が発生しており、施設間での感染拡大はなかったことが示された。入院を要した子どもはすべて1つの保育施設に属しており、特定の遺伝子(stx2a)を持つSTECを保菌していた。他の保育園でこの遺伝子を持たない他の種類のSTECに感染した子どもたちは、症状が軽微又は無症状であった。 3. 本研究の知見が公衆衛生に与える影響は? 無症状のSTEC感染が地域社会でどの程度発生しているのか、またどの遺伝子がこのことに影響するのかを評価するためには、さらなる情報が必要である。本知見は、2025年に導入されたスコットランドのガイドラインに反映され、そこではstx遺伝子を持たない大腸菌については公衆衛生上の追跡調査を行わないことが推奨されている。すべてのSTECが重篤な症状を引き起こすわけではないことから、ガイドラインでは同様の環境における無症状者に対する一斉検査も推奨していない。 |
| 地域 | その他 |
| 国・地方 | その他 |
| 情報源(公的機関) | その他 |
| 情報源(報道) | Eurosurveillance(2025,30(46):pii=2500340) |
| URL | https://www.eurosurveillance.org/content/10.2807/1560-7917.ES.2025.30.46.2500340 |