食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06600450141 |
| タイトル | ブラジル農牧研究公社(Embrapa)、科学誌に掲載した論文「真菌細胞工場からマイコプロテインへ: 食用の代替タンパク質生産」を紹介 (前半1/2) |
| 資料日付 | 2025年10月7日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | ブラジル農牧研究公社(Embrapa)は10月7日、科学誌に掲載した論文「真菌細胞工場からマイコプロテインへ: 食用の代替タンパク質生産」を紹介した。概要は、以下のとおり。 遺伝子工学及び精密発酵における先進的な研究により、菌類の支持構造である菌糸体は、高い栄養価、肉のような食感、及び環境負荷の低減を兼ね備えた、有望なマイコプロテイン(菌類由来タンパク質)の供給源へと変化しつつある。最近の予測によると、これらの製品の世界市場は2032年までに320億米ドルを超えると予想されている。CRISPR-Cas9技術を用いたDNA編集などの遺伝子工学の進歩と、精密発酵の効率性を組み合わせることで、高い栄養価、肉のような食感、そして大規模生産のポテンシャルをもつマイコプロテインの開発が可能となっている。 「菌類が細胞工場へと変化」 カンピーナス州立大学(Unicamp)の研究者兼教授であるAndre Damasioは、これらの技術の組み合わせにより、いわゆる糸状菌や酵母が、環境負荷の低減及び食品安全の向上を実現しつつ、乳、卵、肉などのタンパク質の組換え体を生産することができる、真の「細胞工場」へと変化していると説明する。Meati、Quorn、Enoughといった企業は既に産業規模で展開しており、B2Bモデルに注力し、伝統的な食品部門において重要な変革を推進している。 一方、これらのタンパク質が店舗の棚や消費者の食卓に定着するには、まだ克服すべき課題がある。高繊維含有量や、植物性タンパク質や動物性タンパク質とは異なる栄養組成といった菌糸体の特性は、さらなる研究や技術的な適応を必要としている。課題には、食感、風味、そして食肉や乳製品の潜在的な代替品などの食品業界における様々な用途に向けた機能性の向上などがある。 「必要となる更なる研究」 Embrapa環境部(サンパウロ)のアナリスト兼農業技術者であるGabriel Mascarinは、消費者の受容性に加えて、安全性や規制に関する課題もあると考える。マイコプロテインに含まれるアミノ酸のバイオアベイラビリティ、満腹感への寄与、及びヒトの健康に対する長期的な影響に関する臨床研究は不足している。特に発酵工程で使用される基質の多様性を考えると、栄養価の標準化、及び毒素や重金属の規制に関する厳格な規則の策定が急務である。 Mascarinは、「技術的な観点においては、障壁は、菌株の遺伝子工学から、バイオプロセスの最適化及び拡張、製品の精製段階(いわゆる「ダウンストリームプロセス」)にまで及ぶ。細胞工場の効率を高めるために、新たなバイオ技術ツールを用いた戦略が適用されてきている」と言い、最近のデータは、真菌や酵母に動物由来のタンパク質と同様の機能をもつタンパク質を産生させるエンジニアリングの進歩を示していると話す。 さらに、合成生物学的ツールや「オミクス」技術(トランスクリプトミクスやプロテオミクスなど)は、より生産性が高く、耐性のある菌株の開発を加速させている。精密な遺伝子編集と分子解析の組み合わせは、産業生産上のボトルネックの克服における有望性を示している。 「菌類は世界のタンパク質供給を補う」 (略) 「培養肉よりも菌類への投資が多い」 複雑性の低い技術、及び市場への迅速な参入を背景に、菌糸体を一構成要素とする真菌バイオマスの発酵は、過去5年間の投資額で培養肉を上回り(6億2,800万ユーロ対4億5,900万ユーロ)、スタートアップ企業や投資家の注目を集めている。 Quorn、Meati、Eternalなどが製造する菌糸体由来のマイコプロテインには、タンパク質の高含有(45~48%)、食物繊維が豊富(22~35%)、癖のない風味、肉のような食感などの利点がある。そのため、食肉類似品だけでなく、動物性または植物性タンパク質と菌糸体を組み合わせたハイブリッド製品にも利用されており、受容は、非ビーガン消費者の間でも拡大している。 しかしながら、菌糸体は溶解性が低く、液状食品への利用は制限される。それでも、Nature’s Fyndなどの一部の企業は、この利用を、菌糸体ベースのヨーグルトで模索し始めている。 (後半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06600451141) |
| 地域 | 中南米 |
| 国・地方 | ブラジル |
| 情報源(公的機関) | その他 |
| 情報源(報道) | ブラジル農牧研究公社(Embrapa) |
| URL | https://www.embrapa.br/en/busca-de-noticias/-/noticia/103529557/fungos-deverao-ser-importante-fonte-de-proteina-no-futuro |