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資料管理ID syu06580070535
タイトル 英国毒性委員会(COT)、水銀が母体の健康に及ぼす影響に関する声明書(第二草案)を公表
資料日付 2025年9月12日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  英国毒性委員会(COT)は8月28日、水銀が母体の健康に及ぼす影響に関する声明書(第二草案)を公表した。概要は以下のとおり。
 はじめに
 栄養に関する科学諮問委員会(SACN)が開始した母体の食事に関する現在の作業プログラムの一環として、COTは、ヨウ素、ビタミンD、栄養補助食品、そして鉛、水銀、カドミウム、ヒ素を含む重金属に関する文書を優先し、それぞれを個別の文書として検討することに合意した。
 2025年5月、水銀が母体の健康に及ぼす影響に関する声明書(第一草案)(TOX/2025/22)が委員会に提出された。委員会は、当該声明書におけるリスクの特性評価及び結論に概ね満足したが、吸収・分布・代謝・排泄(ADME)、毒性、及び健康影響に基づく指標値(HBGV)の導出に関するセクションの構成と内容については若干のコメントを行った。
 これらのコメントに対応するため、声明書(第二草案)では、一次文献(primary literature)(訳注 査読付きの学術論文など)が追加された。また、文書の流れと明瞭性を改善するために、無機水銀とメチル水銀(MeHg)が成人、子ども、または動物に与える影響について、それぞれ個別に議論を行う構成へと変更された。また、HBGVの導出に関するセクションにおいて、どの記述が他の機関の見解であり、その見解がどの一次的な証拠(primary evidence)(訳注 直接的な証拠となる文献やデータ)に基づいているのかが、より明確に示されるようになった。
 ばく露評価のセクションにおいて、リスク評価の不確実性となる異食行動(pica behaviour)を明確化し、国民食事栄養調査(NDNS)がエネルギー摂取量を過小評価している点に対処するために、追加の修正が加えられた。
 声明書(第二草案)の附属書Aには、水銀のADMEと毒性の概要、MeHg及び無機水銀のHBGVの導出、食品、飲料水、土壌、大気を含むすべての主要ばく露源からのばく露評価、リスクの特性評価、及び結論が含まれている。
 委員会への質問
 委員会は、以下の質問を検討するよう求められている。
 a) 委員は、変更後の声明書(第二草案)のレイアウトと構成に満足しているか?
 b) 委員会は、声明書(第二草案)の内容に関してさらに何かコメントはあるか?
 附属書A(結論のみ)
 水銀は、自然由来及び人為的な発生源の両方から環境中に放出される金属である。水銀はMeHgとして魚類に生物蓄積し、特にメカジキやツナ(tuna)のような寿命の長い捕食性の魚種に多く蓄積される。魚類由来の食品を大量に摂取する集団は、水銀へのばく露に対してより脆弱である。魚類や魚介類以外の食品にも水銀が含まれている可能性はあるが、そのほとんどは無機水銀の形態で存在している。
 ヒトが経口摂取した場合、MeHgは無機水銀よりも広範囲かつ迅速に吸収される。摂取後、MeHgは毛包に入り、胎盤関門、血液脳関門、血液脳脊髄液関門を通過することができるため、それぞれ毛髪、胎児、脳に蓄積する。無機水銀は、これらの関門を容易に通過しないため、MeHgよりも毒性がはるかに低い。
 MeHgへのばく露に関連する主な有害影響は、中枢神経系及び末梢神経系に対する毒性である。MeHgは体内のさまざまな関門を通過できるため、胚の神経発達期や幼児期のばく露は特に懸念されている。したがって、妊娠中及び授乳中の女性は感受性の高い集団である。
 水銀について導出された最も最近のHBGVは、以前に国際連合食糧農業機関(FAO)/世界保健機関(WHO)合同食品添加物専門家会議(JECFA)が導出した値が依然として適切かどうかを判断するために、2012年に欧州食品安全機関(EFSA)によって算出された。EFSAは、MeHgについて、耐容週間摂取量(TWI)を1.3 μg/kg体重/週と導出し(JECFAのTWIは1.6 μg/kg体重/週)、無機水銀については、EFSAはJECFAと同じ4 μg/kg体重/週のTWIを導出した。
 ばく露データにおいて、無機水銀とMeHgを区別することはできなかった。しかし、これまでの評価で、食事由来の水銀ばく露の大部分はMeHgであることが明らかにされているため、これはリスク評価において重要ではないと判断された。さらに、MeHgは無機水銀よりも毒性が強いと考えられている。とはいえ、食品、水、土壌、大気からの水銀への個別及び総ばく露量はいずれも高めであると見積もられたにもかかわらず、MeHgと無機水銀の両方について、EFSAのTWIを下回っていた。したがって、英国の一般集団においては、妊娠可能年齢の女性及びその胎児に対するリスクは低いと考えられる。
 妊娠中に避けるべき食品に関する現在の政府の助言は維持されるべきである。妊娠可能年齢の女性は、脂肪分の多い魚類を週に2回以上食べることを避け、ツナのステーキは週に2枚(調理済みで約140 g、生で約170 g)までにとどめるべきである(ツナは、現在では脂肪分の多い魚類には分類されていない)。妊娠中の女性及び妊娠を希望する女性は、サメ、メカジキ、カジキ(marlin)、生の貝類、非加熱の低温燻製(cold-smoked)または塩漬け(cured)の魚類を避けるべきである。妊娠中の女性及び妊娠を希望する女性が政府の助言に従っている場合、魚類及び魚介類が食事を通したMeHgへの主なばく露源であることから、ばく露評価は安全性を重視して慎重に見積もられている。
 声明書(第二草案)の附属書Aは、次のURLから入手可能
https://cot.food.gov.uk/Second%20Draft%20Statement%20on%20the%20Effects%20of%20Mercury%20on%20Maternal%20Health%20-%20Annex%20A%20to%20TOX/2025/30
(注) 当該資料は、2025年9月9日開催予定の会議(COT Meeting)用の資料であり、COTの意見を反映するものではないことから論文などへの引用は禁止する。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国毒性委員会(COT)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://cot.food.gov.uk/Second%20Draft%20Statement%20on%20the%20Effects%20of%20Mercury%20on%20Maternal%20Health