食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06540710328 |
タイトル | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)、欧州におけるランピースキン病(LSD)に関する予備的アウトブレイク評価を公表 |
資料日付 | 2025年7月3日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)は7月3日、欧州におけるランピースキン病(LSD)に関する予備的アウトブレイク評価を公表した。概要は以下のとおり。 ・疾病報告 サルデーニャ島でLSDの発生が検出され、これにより同疾病がイタリアで初めて報告されることとなった。追跡調査の結果、当該施設からロンバルディア州に移動した動物が数日後に陽性となったことが確認された。フランスでも、同国南東部でLSDの発生が初めて報告された。 これらは、(国際獣疫事務局(WOAH)の報告によれば)2018年のバルカン半島における感染発生以降、欧州における最初の検出事例である。2024年7月以降、北アフリカ(アルジェリア及びチュニジア)で同疾病が拡大している。他の地域に関する予備的アウトブレイク評価は、以下のURLから確認可能。 https://www.gov.uk/government/publications/lumpy-skin-disease-in-libya ・状況評価(抜粋) LSDは、ポックスウイルスによって主に牛と水牛が罹患する疾病であり、WOAHへの届出が義務付けられている。本ウイルスは主に、刺咬媒介昆虫による機械的伝播によって伝播する。 死亡率は比較的低い(通常1~5%)が、感染歴やワクチン接種歴のない(naive)動物や若い動物では最大40%に達する可能性がある。感染すると皮膚が損傷し、牛肉や乳の生産に影響を及ぼし、輸出貿易にも影響する。 LSDはほとんどのアフリカ諸国で風土病となっており、現在、症例が報告されていないのはモロッコだけである。アフリカの多くの国では、LSDの真の有病率は不明であるか、まだ調査されていない。2012年以降、LSDは中東、欧州南東部の一部、バルカン半島、コーカサス、ロシア、カザフスタンに拡大した。WOAHの報告によると、中東及びバルカン半島で最後に報告された症例は2019年であるが、ロシアでは2024年3月まで症例の報告が続いていた。トルコでは2023年まで発生が報告されていた。2019年以降、台湾、中国、インド、ネパール、ブータン、インドネシア、日本、韓国、タイを含むアジア南東部でも報告されている。 英国(イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド)では、LSDの症例は報告されていない。ランピースキン病は、家畜の摘発淘汰(stamping out)だけでは制御や根絶が難しく、国内の家畜から病気を根絶するにはワクチン接種が必要になる場合が多い。 ・グレート・ブリテンへの影響(省略) ・結論 LSDがイタリア及びフランスで初めて検出され、サルデーニャ島で9件の発生事例が報告された。最初の発生施設からの動物の移動を追跡した結果、イタリアのロンバルディア地域でも当該疾病が報告された。フランスではイタリアでの発生から1週間後に最初の発生事例が報告された。 LSDのイタリアへの侵入は、近年の北アフリカ地域での蔓延に続いて起こった。 2024年6月1日以降、イタリア又はフランスでは生きた牛やこれらの国で採取された牛の遺伝資源(germplasm)の取引は行われていない。牛肉と乳製品については、それぞれの疾病発生前の56日間(WOAHの陸生動物衛生コードにおける潜伏期間の上限の2倍)を対象に追跡調査が進行中である。上記LSD発生を受けて、イタリア及びフランスからの特定の牛製品に制限措置が講じられている。 刺咬性のハエは当該疾病を伝播する可能性があるが、疾病発生地の立地からこの伝播経路のリスクは低い。 イタリアとフランスにおけるLSDの発生による英国の現在のリスクレベルは非常に低い(very low)。これは、これらの疾病発生地と英国国境の距離、及びこれらの国からの畜牛及び牛の遺伝資源の輸入制限を反映している。 我々は状況の監視を継続する。 (以下略) |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA) |
情報源(報道) | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA) |
URL | https://assets.publishing.service.gov.uk/media/686d0d28fe1a249e937cbe06/LSD_in_Europe_July_2025.pdf |