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資料管理ID syu06540070164
タイトル オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)、「オランダ国民の血液中のPFAS」と題する報告書を公表
資料日付 2025年7月3日
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概要(記事)  オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は7月3日、「オランダ国民の血液中のPFAS」と題する報告書を公表した。概要は以下のとおり。
 PFASは、広範な人工化学物質群であり、焦げ付き防止コーティング、食品包装材料、繊維製品など、様々な製品に含まれている。PFASは、製造時だけでなく、人々がPFASを含有する製品を使用する時にも、大気、水、土壌に放出される可能性がある。オランダの一般集団は、食品や飲料水を介してだけでなく、吸入や経皮吸収を通して等、様々な形でPFASにばく露されている。
 RIVMの調査によると、オランダの人々の血液中には複数のPFASが含まれていることがわかっている。RIVMは、2016年及び2017年に採取された血液中の28種類のPFASを調査した。ほぼ全ての血液検体に、少なくとも7種類のPFAS(パーフルオロオクタン酸(PFOA)、パーフルオロノナン酸(PFNA)、パーフルオロデカン酸(PFDA)、パーフルオロウンデカン酸(PFUnDA)、パーフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)、パーフルオロヘプタンスルホン酸(PFHpS)、パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS))が含まれていた。一般に、PFOSが最も高い量で検出され、次いでPFOAであった。
 血液中のPFASの量は、ほぼ全人口で健康影響に基づく指標値(health-based guidance value)((※訳注) 欧州食品安全機関(EFSA)は、4種類のPFAS(PFOA, PFNA, PFHxS, PFOS)の合計について、耐容週間摂取量(TWI) 4.4 ng/kg体重/週を設定している)よりも高い。これは、人々がPFASを過剰に摂取しているというRIVMと欧州食品安全機関(EFSA)による先の研究の結果を裏付けるものである。指標値を超えると、免疫系への悪影響の可能性を排除できない。
 小児と出産年齢の女性では、その他の人々に比べてわずかに少ない量のPFASが検出された。一部のPFASは、ドルトレヒト(Dordrecht)と西スヘルデ(Westerschelde)地域の住民から、オランダの他の地域よりもわずかに高い量で検出された。RIVMは、この2つの地域に特に注目した。というのは、これらの地域はPFASを環境に拡散させた工場に近いからである。
 RIVMは、血液検体から検出された量がオランダ国民の健康にどのような影響を与えるか、まだ正確に言うことはできない。また、PFASばく露が高い場合、胎児の発育、肝臓、血中コレステロール等、健康に対する他の有害影響も排除できない。しかし、これらの影響がどのレベルで、どの程度まで生じるかはまだ明らかではない。これをさらに明らかにするためには、さらなる研究が必要である。
 これは、オランダ国民の血液中のPFASの量を解析するための最初の研究である。本研究は、インフラ・水管理省(Ministry of Infrastructure and Water Management)、オランダ健康・福祉・スポーツ省(VWS)、オランダ農業・水産・食品安全・自然省(LVVN)から委託された広範な研究プログラムの一部である。本プログラムでは、RIVMは人々のPFASばく露を低減するためにどのような可能性があるかを研究している。
 当該報告書(44ページ、オランダ語、発行年: 2025年)は以下のURLから閲覧可能。
https://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/2025-0094.pdf
地域 欧州
国・地方 オランダ
情報源(公的機関) オランダ/公衆衛生・環境保護研究所(RIVM)
情報源(報道) オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)
URL https://www.rivm.nl/publicaties/pfas-in-bloed-van-nederlandse-bevolking