食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06500900164
タイトル オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)、「ビタミンB6: 食品及び栄養補助食品に添加できる最大量-シナリオを用いた数学的実証」と題する報告書を公表
資料日付 2025年5月14日
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概要(記事)  オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)は5月14日、「ビタミンB6: 食品及び栄養補助食品に添加できる最大量-シナリオを用いた数学的実証」と題する報告書を公表した。概要は以下のとおり。
 ビタミンB6を長期にわたって大量に摂取すると、手足の刺痛やしびれ等の健康障害を引き起こす可能性がある。そのため、欧州食品安全機関(EFSA)は、ビタミンB6の安全な1日当たりの摂取量の上限を定めている。これは耐容上限摂取量(tolerable upper intake level)と呼ばれる。
 製造業者は、ビタミンB6を食品(栄養強化)及び栄養補助食品に添加することが認められている。本ビタミンは例えば、特定の飲料や朝食用シリアルに添加されている。オランダの法律では、添加できるビタミンB6の最大量が規定されている。これらの量は、耐容上限摂取量に基づいて決定される。欧州委員会(EC)と欧州連合(EU)加盟国は、EU全域に適用される食品及び栄養補助食品に添加するビタミンとミネラルの最大量を検討している。この基準が欧州レベルで決定するまでは、各加盟国が独自の法律を制定することになる。
 オランダ健康・福祉・スポーツ省(VWS)は現在、オランダで食品及び栄養補助食品に添加できるビタミンB6の最大量を改正すべきかどうかを検討している。その理由は、EFSAが最新の科学的知見に基づき、2023年にビタミンB6の耐容上限摂取量を引き下げたからである(※訳注)。これは、一日のビタミンB6の摂取量を減らさなければならないことを意味する。RIVMは、意思決定のための情報として、いくつかのシナリオを計算した。最大量はVWSが決定する。
 シナリオについて、まず通常の食物からのビタミンB6摂取量を算出し、次に耐容上限摂取量に達するまでの残りの摂取量を算出した。この残りの摂取量は「フリースペース」と呼ばれる。シナリオでは、特にこのフリースペースの量を栄養補助食品や食品に異なる方法でどのように配分できるかを検討している。その後、食品や栄養補助食品に添加できるビタミンB6の最大量を算出した。
 新しい知見によると、ビタミンB6を耐容上限摂取量より少なく摂取していても、健康への有害影響を受けやすい人々もいることが示唆されている。RIVMはこの件について知見をもっと得るよう勧告する。また、RIVMはVWSに対し、ビタミンB6を添加した栄養補助食品と食品に警告文を義務付けることを検討するよう提言する。
 本研究では、オランダの食料消費調査(VCP)のデータを使用した。VCPは、人々が毎日何を飲食しているかを示している。
(※訳注) 2023年、EFSAはビタミンB6の耐容上限摂取量(UL)を見直し、成人について25 mg/日から12 mg/日に引き下げた。本件に関連する科学的意見書は以下のURLから閲覧可能。
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8006
 当該報告書(60ページ、オランダ語)は以下のURLから閲覧可能。
https://www.rivm.nl/bibliotheek/rapporten/2024-0208.pdf
地域 欧州
国・地方 オランダ
情報源(公的機関) オランダ/公衆衛生・環境保護研究所(RIVM)
情報源(報道) オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)
URL https://www.rivm.nl/publicaties/vitamine-b6-maximale-hoeveelheden-voor-toevoeging-aan-voedingsmiddelen-en