食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06490460160 |
タイトル | 英国食品基準庁(FSA)、鶏肉の加工工程における薬剤耐性をもつカンピロバクター及び大腸菌の伝播に関する研究結果を公表 |
資料日付 | 2025年4月30日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 英国食品基準庁(FSA)は4月30日、鶏肉の加工工程における薬剤耐性をもつカンピロバクター及び大腸菌の伝播に関する研究結果を公表した。概要は以下のとおり。 ・要約 薬剤耐性の出現・蔓延は世界的な懸念事項である。食品チェーンや食品加工環境が、薬剤耐性菌及び薬剤耐性遺伝子(ARG)の伝播に大きく寄与し、薬剤耐性(AMR)の獲得・蔓延のホットスポットとなる可能性への懸念が高まっている。 しかしながら、鶏肉及び鶏肉製品におけるAMR菌の伝播・蔓延など、AMR菌の伝播における小売以前の食品チェーンの役割について、一般的に知られていることは比較的少ない。本プロジェクトの全体の目的は、加工が、鶏肉中の薬剤耐性をもつカンピロバクター属菌及び大腸菌、並びに関連遺伝子の存在及び伝播に及ぼす影響を評価することであった。 我々の研究結果では、加工施設に到着した当初、鶏にはカンピロバクター属菌や大腸菌といった標的とする細菌が存在していたが、特に羽毛除去や内臓摘出などの特定の工程の後の家きん加工ラインにおいて、これらの存在や数は著しく減少した。 AMR検査により、カンピロバクター属菌と大腸菌分離株とでは、そのパターンが異なることが明らかになった。カンピロバクター属菌ではテトラサイクリン耐性が最も高く(53%)、エリスロマイシン耐性が最も低く(7%)、大腸菌ではアンピシリン耐性が最も高く(80%)、クロラムフェニコール耐性が最も低かった(13%)。特に、カンピロバクター属菌の7%及び大腸菌分離株の60%が3種類あるいはそれ以上の抗菌性物質系統に耐性を示し、特に大腸菌においては、多剤耐性(MDR)が示された。 全ゲノム配列解析では、検体採取を行ったポイントごとに、多様なCampylobacter jejuni及び大腸菌分離株が存在することが明らかになった。同時採取検体のゲノム解析では、加工チェーンを経て、細菌及び関連するARGの多様性が減少していることが裏付けられ、家きん加工段階で実施される衛生対策によって、細菌及びARGの両方を効果的に低減できることが示唆された。これらの結果を裏付け、ヒトの健康に対する懸念を提起するAMR/ARGの拡散における家きん製品の役割を評価するためには、さらなる研究が必要とされる。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国食品基準庁(FSA) |
情報源(報道) | 英国食品基準庁(FSA) |
URL | https://science.food.gov.uk/article/133588-transmission-of-amr-_campylobacter_-and-_escherichia-coli_-during-the-processing-of-chicken-meat |