食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06490410541 |
タイトル | イタリア保健省、養豚における抗生物質の使用に関するガイドラインを公表 |
資料日付 | 2025年4月16日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | --未選択-- |
概要(記事) | イタリア保健省は4月16日、養豚における抗生物質の使用に関するガイドラインを公表した。概要は以下のとおり。 (以下、「1. イントロダクション」から抜粋) イタリアの豚のサプライチェーンは、その構造、動物の管理、一般的な衛生状態に伴う特性から、特に抗生物質の管理が非合理的な場合に、耐性が出現しやすい状況にある可能性がある。 主要な課題には次のようなものがある。 ・極めて少ない臨床検査の利用 ・より頻繁に実施される動物の集団的治療 ・液体飼料(ブロス)及び固形飼料又は水を介した抗生物質の経口投与 ・抗生物質のプロフィラキシス(予防的投与)又はメタフィラキシス(拡大防止的投与) ・ヒトの治療において極めて重要とみなされる抗生物質(CIAs)又は最優先かつ極めて重要とみなされる抗生物質(HPCIAs)のいくつかのクラスの不必要な使用。後者は動物用にも登録されているが、ヒトにとっては「命を救う」抗生物質とみなされている。 (中略) イタリアでは、関連する欧州規則の規定に国内法を適合及び調和させるために、動物用医薬品に関する立法令(Decreto Legislativo 218/2023)及び薬用飼料に関する立法令(Decreto Legislativo 194/2023)の2つの立法令が公布され、抗菌性物質の使用に重要な制限を導入し、指示に従わなかった場合の制裁措置も設けられている。 (中略) Classyfarm のCruscotto farmaco biomassa aggregatoシステムで現在入手可能な情報によると、イタリアでは近年、抗生物質の使用量及び使用されるタイプについても良好な結果が得られているが、養豚においては依然として、AMEG分類カテゴリーB及びCの抗生物質(マクロライド系)が投与されているケースがある。こういったケースにおいては、治療上の正当性や適切な診断がなく、軽はずみで無責任な使用を排除することが常に重要である。 (中略) さらに、アミノペニシリン系(アモキシシリン等の広域スペクトルのペニシリン、場合によってはクラブラン酸で「保護」されたアモキシシリン)の広範な経口投与、及び動物への集団的投与は、豚に関連する細菌集団において全てのβ-ラクタム系に対する選択圧を大きく増加する。この状況は、残念ながら、様々な病原性や日和見感染性の細菌の拡散と維持を助長する。例えば、広域スペクトルのセファロスポリン系耐性Enterobacteria、または家畜動物に関連するメチシリン耐性Staphylococcus aureus(LA-MRSA)は、家畜動物の健康及び公衆衛生のどちらにも悪影響を及ぼす。そのため、広域スペクトルのβ-ラクタム系のカテゴリーは、イタリアの養豚における使用削減の主要な対象の1つとなるべきである。 類似した取り組みはすでにコリスチンで行われており、2016年7月14日の欧州委員会(EC)施行決定(Implementing Decision)に基づいた2016年7月25日の保健大臣令(decreto del Ministro della salute)No.117により、保健省は、経口投与用のその他の抗菌性物質に関連して、「コリスチン」を含有する全ての動物用医薬品の販売認可を取り消した。この規定により、畜産部門におけるこの重要な抗生物質の消費量は減少している。 (中略) 実際のところ、現在、産業国、特に欧州では、動物におけるカルバペネム系及びコリスチンへの耐性の出現と拡散に対する懸念がある。これらはヒトにとって「命を救う抗生物質」と見なされており、多剤耐性enterobacteriaによる感染症の際の最終治療手段となることが増えていることから、主要な畜産における欧州レベルで調和された特定の監視が必要である。具体的に、イタリアでは2021年以降、EC施行決定(EU)2020/1729に基づいて実施された前述の計画の文脈において採取された豚の腸(盲腸)検体から分離された大腸菌において、カルバペネム耐性の出現と持続が記録されている。 (以下、略) 当該文書は以下のURLから閲覧可能(PDF版、イタリア語、64ページ)。 https://www.salute.gov.it/new/sites/default/files/2025-04/LG%20AMR%20SUINO_3%20rev_2025.pdf (※補足)保健大臣令No.117は、以下のURLから閲覧可能。 https://www.gazzettaufficiale.it/eli/id/2016/08/24/16A06233/sg |
地域 | 欧州 |
国・地方 | イタリア |
情報源(公的機関) | イタリア保健省 |
情報源(報道) | イタリア保健省 |
URL | https://www.salute.gov.it/new/it/pubblicazione/uso-prudente-degli-antibiotici-nellallevamento-suino/ |