食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06490180314 |
タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、ワインに含まれるトリフルオロ酢酸(TFA)の健康影響に関する見解を公表 |
資料日付 | 2025年4月25日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は4月25日、ワインに含まれるトリフルオロ酢酸(TFA)の健康影響に関する見解を公表した。概要は以下のとおり。 環境保護団体の測定によると、市販のワインにはTFAが残留しており、平均濃度は0.122 mg/L、最高値は0.320 mg/Lであった。一般からの問い合わせを受け、BfRは公表値に基づいた初期評価を実施した。 体重60kgの人が、最高測定値に基づくTFAの健康影響に基づく指標値である0.05 mg/kg体重を超えるには、1日に少なくとも9 Lのワインを飲まなければならないことが示された。BfRは、TFAは生殖毒性をもつと評価している。現在、国内外の担当科学機関や当局が、学際的にこの物質について集中的に取り組んでいる。 BfRは、ワイン中において報告されているTFA濃度の実際の発生源に関する情報をもっていない。TFAは、さまざまな植物保護製剤の有効成分の代謝産物として生成される可能性があるが、フッ素化冷媒やフッ素化噴射剤(propellant)など、他の経路からの流入も知られている。 有効成分フルフェナセット(flufenacet)の承認審査の一環として、TFAの許容一日摂取量(ADI)は0.05 mg/kg体重と算出された。欧州食品安全機関(EFSA)は、この審査において、急性参照用量(ARfD)の設定は不要と判断した。最新の科学的及び技術的知見に基づき、BfRはADIに関するEFSAの評価に同意するが、ARfDの導出も必要であると考えている。BfRの見解では、ARfDも0.05 mg/kg体重に設定とすべきであると考えている。 (中略) 過小評価されているリスク:ワインに含まれるアルコール BfRは、ワインには神経毒性及び発がん性物質であるエタノールも含まれていることを指摘している。そのため、ドイツ栄養協会(DGE)は、アルコール飲料の摂取を控えることを推奨している。アルコール飲料を摂取する人は、まず第一に大量のアルコールを摂取しないようにすべきである。これは特に若者に当てはまる。子ども、青少年、妊婦及び授乳中の女性は、一般的にアルコールを避けるべきである(DGEのアルコールに関するポジションペーパー:https://www.dge.de/fileadmin/Bilder/wissenschaft/referenzwerte/DGE-Position_Alkohol_EU_2024_10.pdf)。 DGEによると、週に81 g以上のアルコールを摂取すると、健康被害のリスクが高まる。これは、ワイン1本に含まれるアルコール量とほぼ同等である。前述の9 Lのワインに関して言えば、体重60 kgの人がTFAの健康影響に基づく指標値を超えるには、1日に少なくとも9 Lのワインを飲まなければならないが、エタノールによる健康リスクは、TFAによる健康リスクよりもはるかに少ないワイン摂取量で生じると考えられる。 TFAの健康影響に基づく指標値 欧州委員会の要請を受け、EFSAは現在、TFAの健康影響に基づく指標値の見直しを行っている。EFSAは、加盟国及びTFAの化学的性質の分類を担当する欧州化学品庁(ECHA)と協力してこの見直しを行っている(https://www.efsa.europa.eu/de/topics/per-and-polyfluoroalkyl-substances-pfas)。BfRは、新たな知見が得られた場合、評価を更新する。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | ドイツ |
情報源(公的機関) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
情報源(報道) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
URL | https://www.bfr.bund.de/cm/349/trifluoroacetic-acid-tfa-in-wine.pdf |