食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06450350397
タイトル フランス労働・保健・連帯・家族省、「高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)ウイルス: 仏保健当局はヒトに適応したウイルスの伝播リスクに直面し、当局の活動を継続し連携を強化する」と題するプレスリリースを公表
資料日付 2025年2月6日
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概要(記事)  フランス労働・保健・連帯・家族省は2月6日、「高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)ウイルス: 仏保健当局はヒトに適応したウイルスの伝播リスクに直面し、当局の活動を継続し連携を強化する」と題するプレスリリースを公表した。概要は以下のとおり。
 ここ数か月、HPAIウイルスのヒトへの感染例の増加が、国際的なレベルで観察されている。このような背景の下、労働・保健・連帯・家族省、農業・食料主権省、フランス公衆衛生局、フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は、HPAIウイルスの予防と対策において連携を強化している。
1. 一般集団に対するリスクレベルは「低」と評価
 H5N1亜型のHPAIウイルスは、主に(鴨や雁等の)野生鳥類と家きん(鶏、アヒル、七面鳥)の間で、数年前から世界規模で激しく伝播しているウイルスであり、野生哺乳類の多くの種(キツネ、アザラシ、アシカ等)や家畜/飼い慣らされた哺乳類(猫、犬、豚)にも感染しうる。また、本ウイルスは米国で初めて乳牛からも検出された。当該ウイルスは偶発的にヒトに伝播することがあり、その場合は鳥インフルエンザといわれる。そのような理由から、世界の状況、特に米国の状況が懸念されるが、現在までにヒト-ヒト感染は観察されていない。フランスでは、鳥インフルエンザのヒト症例は検出されていない。
 世界保健機関(WHO)と欧州疾病予防管理センター(ECDC)は、ヒトの健康に対するリスクのレベルを「低」と評価してはいるが、最もばく露される人々、特に家きん農場で働く人々については「低~中程度」と評価されている。
2. ヒトの健康・動物衛生を管轄する当局による協調的な行動
 当局は、疾病の監視と対策の新しい方法を生み出すよう、ヒトの健康・動物衛生・環境衛生の間に存在する相互依存関係に基づく「ワンヘルス」アプローチに則り、動物とヒトにおける当該ウイルスの伝播の効果的な監視の確保、新しい種へのあらゆる伝播事例の検出、起こり得るヒト症例をめぐる迅速な介入を目的として、数年前からそれぞれの活動を連携させている。
 当局は緊密な連携のもと、以下を含む複数の先行・管理措置を展開した:
・業務上ばく露される専門家(畜産業者、畜産技術者、獣医師等)に対し、農場の防疫対策だけでなく、動物由来インフルエンザウイルスがヒトインフルエンザウイルスと再集合してヒトに対する病原性が高まるのを防ぐために、季節性インフルエンザの予防接種についても注意を喚起する。また、医療専門家に対しても注意を喚起し、取るべき行動を周知させた。
・動物由来インフルエンザのヒト症例を早期に発見する当局の能力を向上させるために、季節性インフルエンザの診断のためのPCR検査が、現在では年間を通じて、最もばく露され症状のある人々に対して行われている。
・鳥インフルエンザのアクティブサーベイランスのパイロットシステム(SAGA)も、農場でばく露された人々を対象に確立されており、疾病をより早期に発見し、適切な管理措置を講じることができるようになっている。
・アヒルの強制的なワクチン接種は2023年10月から実施されており(※訳注1)、約6,200万羽のアヒルがワクチン接種を受け、フランスでHPAIの集団発生件数が大幅に減少し、真の集団的成功であることが証明されている(フランスの農場で検出されたHPAIの集団発生件数は、ワクチン接種前は毎年約400件で2021年/2022年のピーク時には約1,400件であったのに対し、2023年/2024年には約10件のみであった)。この戦略は2024年/2025年のワクチン接種活動で継続される。農場での集団発生が減れば、専門家の感染リスクが減り、その結果一般集団での感染リスクも低減する。
・家きん及び野生鳥類の衛生状態に関するサーベイランス強化
 さらに、世界的大流行のリスクに対する以下の準備戦略が実施されている:
1) ウイルスがヒトに伝播するようになると仮定し、罹患者又は患畜と接触した人々向けにワクチンを備蓄する。
2) インフルエンザの世界的大流行を見越してワクチンの事前予約を行う。
3) 症状のある罹患者に有効な抗ウイルス剤を備蓄する。
4) 医療に与える影響に対応するために、ORSAN計画(訳注:例外的な衛生状況に対する医療システムの準備対応のための統合的枠組み)を通じて医療システムを準備する。
3. 症状はどのようなものであるか?また、ばく露された場合にとるべき行動とは?
(以下省略)
(※訳注1):当該ワクチン接種計画の詳細は以下のURLから入手可能。
https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06380330398
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス連帯・保健省
情報源(報道) フランス労働・保健・連帯・家族省
URL https://sante.gouv.fr/actualites/presse/communiques-de-presse/article/virus-influenza-aviaire-hautement-pathogene-iahp-les-autorites-sanitaires