食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06450070464
タイトル オーストリア保健・食品安全局(AGES)、優先活動「食品中の環境汚染物質」(A-304-24)に関する最終報告書を公表
資料日付 2025年2月10日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  オーストリア保健・食品安全局(AGES)は2月10日、優先活動「食品中の環境汚染物質」(A-304-24)に関する最終報告書を公表した。概要は以下のとおり。
 この優先活動の目的は、オーストリアで生産された肉や魚類におけるダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、塩素系農薬、パーフルオロ及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)、重金属による汚染状況と適用される最大基準値の遵守を調査することであった。
 オーストリア全土から収集された41検体が検査された。2検体に疑義が呈された。
 ・1検体はダイオキシン類とPCBの合計が最大基準値を超えていた。
 ・1検体はN,N-ジエチル-m-トルアミド(N,N-diethyl-m-toluamide (DEET))により汚染されていた。
 背景情報
 本優先活動の目的は、ダイオキシン類とPCBの最大基準値及びトリガー値、ならびにPFASの最大基準値及び指針値の遵守を確認することである。農薬残留物及び元素に関するマトリックス関連分析によって、検査の範囲が完全にカバーされる。
 結果
 全体の疑義呈示率は4.9%であった。
 ダチョウ肉の1検体において、ダイオキシン類及びダイオキシン様PCBの合計が家禽肉の最大基準値を超えていた。したがって、この検体は、規則(EU)2023/915の要件に適合していなかった。さらに、ダイオキシン類の合計(TEQ PCDD/F WHO 05 (UB))(※訳注)が疑義呈示の境界値に達しており、またダイオキシン様PCB(TEQ PCB WHO 05 (UB))(※訳注)が家禽肉のトリガー値0.75 pg/g脂肪 を超えていたため、当該検体の責任当局に通知が送られた。
 羊肉の1検体から農薬最大基準条例第4条第3項に準じた基準値0.01 mg/kgを超える量のDEETが検出された。この殺生物有効成分は、その幅広い作用範囲(蚊やダニの忌避剤)のため、ローション、クリーム、ロールオン溶液、皮膚に塗布するスプレー(いわゆる忌避剤)の形で販売されている。
(※訳注) 毒性等量(TEQ)は、複数のダイオキシン類やダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル(PCB)の混合物全体の毒性を表す指標である。TEQは、ダイオキシン類やPCBの毒性を統一的に評価するために、世界保健機関(WHO)が化合物それぞれに対して定めている毒性等価係数(TEF)に、化合物の濃度を乗じた値の合計として求められる。PCDD/Fは、ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン(polychlorinated dibenzo-p-dioxin (PCDD))とポリ塩化ジベンゾフラン(polychlorinated dibenzo furan (PCDF))の合計を表す。WHO 05 (UB)はTEQの計算法を示しており、「WHO 05」はWHOが2005年に設定したTEFを用いることを表している。そして、「UB」は、Upper Bound(上限値)を意味しており、化合物が検出限界未満の場合、当該化合物の濃度としてその検出限界値を用いることを表している。
地域 欧州
国・地方 オーストリア
情報源(公的機関) オーストリア保健・食品安全局(AGES)
情報源(報道) オーストリア保健・食品安全局(AGES)
URL https://www.ages.at/mensch/schwerpunkte/schwerpunktaktionen/detail/umweltkontaminanten-in-lebensmitteln-1