食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06410030149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品中の複雑な有機ヒ素化合物のリスク評価に関する科学的意見書を公表
資料日付 2024年12月9日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は12月9日、食品中の複雑な有機ヒ素化合物(complex organoarsenic species)のリスク評価に関する科学的意見書(2024年11月14日採択、78ページ、DOI: 10.2903/j.efsa.2024.9112)を公表した。概要は以下のとおり。
 欧州委員会はEFSAに対して、食品中の複雑な有機ヒ素化合物に関するリスク評価を要請した。複雑な有機ヒ素化合物は、一般的に海産物に存在し、主にアルセノベタイン(arsenobetaine (AsB))、アルセノシュガー(arsenosugars)及びアルセノリピッド(arsenolipids)からなる。
 AsBに関しては、毒性データが不十分なため、リファレンスポイント(reference point)を導出できなかった。AsBは、2件の利用可能なげっ歯類における反復投与毒性試験において有害影響を示さなかった。また、in vitroアッセイにおいて遺伝毒性を示さなかった。ヒトの試験において、有害な結果に関連する症状はなかった。AsBに関する95パーセンタイルばく露量の最大値は幼児において観察され、推定量は12.5 μgヒ素/kg体重/日(AsBを元素ヒ素として表す)であった。現在の食事ばく露レベルにおけるAsBは、健康懸念を提起しないと結論する十分なエビデンスがある。
 グリセロールアルセノシュガー(glycerol arsenosugars)(AsSugOH)に関して、マウスにおける認知及び運動機能に関するBMDL10の値に基づき、0.85 mgヒ素/kg体重/日のリファレンスポイントが導出された。1,000以上のばく露マージン(MOE)は健康懸念を提起しない。AsSugOHに関する95パーセンタイルばく露量(紅藻の海苔の成人摂取者)の最大値は0.71 μgヒ素/kg体重/日(AsSugOHを元素ヒ素として表す)であり、MOEは1,000を超え、健康懸念を提起しない。
 特定された全ての不確実性の定性的な考察に基づき、AsB及びAsSugOHへの食事性ばく露は健康懸念を提起しないと考えられる。その他のアルセノシュガーに関する結論は導出できなかった。データ不足のため、アルセノリピッドに関するリスクの特性評価は実施できなかった。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/9112