食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06340200104
タイトル 米国疾病管理予防センター(CDC)、きゅうりに関連したサルモネラ属菌集団感染に関する情報を最終更新
資料日付 2024年8月22日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国疾病管理予防センター(CDC)は8月22日、きゅうりに関連したサルモネラ属菌集団感染に関する情報を最終更新した。概要は以下のとおり。
1. 当該集団感染は終息した。サルモネラ属菌による病気から自身を守るためにできることを学ぶ必要がある。
2. CDC、複数州の公衆衛生及び規制当局、並びに米国食品医薬品庁(FDA)は、複数州にわたるSalmonella Africana及びS. Braenderup集団感染について調査するために、様々な種類のデータを収集した。疫学、遡及調査、及び検査のデータにより、きゅうりがサルモネラ属菌に汚染されており、病因となったことが示された。
3. CDC及びFDAは、S. Africana及びS. Braenderupの2件の集団感染について、疾病が発生した場所及び時期、患者の人口統計情報、並びに発症前に喫食したと報告した食品等、いくつかの類似点があったため、それらの調査を統合した。
4. 2024年8月22日時点で、S. AfricanaあるいはS. Braenderupの集団感染株に感染した551人が34州(ニューヨーク州、ペンシルベニア州、フロリダ州他)及びコロンビア特別区から報告された。これらの患者のうち、269人がS. Braenderup株に、282人がS. Africana株に感染していた。発症日は2024年3月11日から2024年7月26日までであった。情報が得られた456人のうち、155人が入院し、死亡者の報告はなかった。
5. 公衆衛生当局は、患者の年齢、人種、民族的帰属、その他の人口統計情報、及び患者が発症前の一週間に喫食した食品等、様々な種類の情報を収集する。この情報は調査員が当該集団感染の発生源を特定するのに役立つ手がかりを提供する。
 以下は、本集団感染の患者についての統計情報である(「n」は各統計のための情報が得られた人数)。
・年齢(n=549) 範囲: 1歳未満~94歳、年齢中央値48歳
・性別(n=548) 女性: 68%、男性: 32%
・人種(n=452) 白人: 84%、アフリカ系米国人/黒人: 12%、アメリカ先住民又はアラスカ先住民: 1%未満、アジア系:3%、ハワイ先住民又はその他の太平洋島民: 0%、中東/北アフリカ系: 1%未満、複数人種を報告: 1%未満
・民族(n=451) 非ヒスパニック系: 90%、ヒスパニック系: 10%
6. 州及び地方の公衆衛生当局は、発症前の一週間に喫食した食品について患者に聞き取り調査を行った。聞き取り調査を受けた226人のうち、155人(69%)がきゅうりを喫食したと報告した。この割合は、FoodNet住民調査(下痢性疾患に関連する様々な食品の喫食頻度を推定するのに役立つ調査)できゅうりを喫食すると報告した回答者の50%よりも有意に高かった。この違いは、本集団感染の患者がきゅうりを喫食して発症したことを示唆している。
7. 全ゲノムシークエンス解析(WGS)により、患者の検体に由来する細菌が遺伝的に近縁であることが示された。これは、当該集団感染の患者が同じ種類の食品により発症した可能性が高いことを意味する。
8. 268人の検体及び6点の環境検体から得られた細菌のWGS分析では、薬剤耐性は予想されず、275人の検体由来の細菌はホスホマイシンに対する耐性のみが予想された。8人の検体では、次のうちの二つ以上の抗菌性物質への耐性が予想された:アモキシシリン-クラブラン酸、アンピシリン、アジスロマイシン、セフォキシチン、セフチオフル、セフトリアキソン、シプロフロキサシン、ホスホマイシン、及びテトラサイクリン。更なる情報は全米薬剤耐性監視システム(NARMS)のwebサイトで閲覧可能である。サルモネラ症のほとんどの患者は抗菌性物質なしで回復する。ただし、抗菌性物質が必要な場合、今回の集団感染の一部の患者は一般的に推奨されている抗菌性物質では治療が難しい場合があり、別の抗菌性物質の選択が必要になる場合がある。
9. 疫学、遡及調査及び検査のデータにより、フロリダ州Boynton BeachのBedner Growers社及びフロリダ州Boca RatonのThomas Produce社のきゅうりが、今回の集団感染における病因であった可能性が高いと判断された。ただし、これらの栽培者が、今回の集団感染の全ての患者の原因であるというわけではなかった。
10. 当該調査の一環として、FDAはBedner Growers社及びThomas Produce社で現地調査を実施し、検体を収集した。両農場の用水路の水からS. Braenderupが確認された。WGS分析により、用水路の水で確認されたサルモネラ属菌が、今回の集団感染で一部の人の病因となった2種類のS. Braenderup株と一致していると判断された。Bedner Growers社及びThomas Produce社の両社で収集された土壌と水の検体の両方で、別の種類のサルモネラ属菌が検出された。Bedner Growers社及びThomas Produce社の今季のきゅうりの栽培及び収穫は終了した。これらの農場の生産物は市場に出回っておらず、国民への継続的なリスクもない。
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/疾病管理予防センター(CDC)
情報源(報道) 米国疾病管理予防センター(CDC)
URL https://www.cdc.gov/salmonella/africana-06-24/index.html