食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06330640301 |
タイトル | 論文紹介:「細菌性赤痢が風土病化している高所得国における同疾病の25年間の検査に基づく定点サーベイランス(イスラエル、1998年~2022年)」 |
資料日付 | 2024年8月1日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | Eurosurveillance(2024, 29(31):pii=2400022、doi: 10.2807/1560-7917.ES.2024.29.31.2400022)に掲載された論文「細菌性赤痢が風土病化している高所得国における同疾病の25年間の検査に基づく定点サーベイランス(イスラエル、1998年~2022年)(Twenty-five years of sentinel laboratory-based surveillance of shigellosis in a high-income country endemic for the disease, Israel, 1998 to 2022)、著者D Cohen(Department of Epidemiology and Preventive Medicine, School of Public Health, Faculty of Medical & Health Sciences, Tel Aviv University, イスラエル)ら」の概要は以下のとおり。 ・背景 赤痢菌は、世界的に中等度から重度の下痢症の主要な原因であり、低・中所得国の小児の下痢症による死亡の原因でもある。 ・目的 イスラエルにおける細菌性赤痢の動向と特徴、及びソンネ赤痢菌(Shigella sonnei)の薬剤耐性について調査した。 ・方法 定点把握対象検査室での赤痢菌の検出データを系統的に収集する腸管病原体に関する検査に基づく定点サーベイランスネットワーク(Sentinel Laboratory-Based Surveillance Network for Enteric Pathogens)により作成されたデータ、及び赤痢菌に関するナショナルリファレンスラボラトリーでの分離株の特性評価に関するデータを分析した。細菌性赤痢罹患率の傾向は、ジョインポイント回帰分析及び中断時系列分析を用いて評価した。 ・結果 イスラエルにおける培養確認細菌性赤痢の平均罹患率は、1998年~2004年の人口10万人当たり114人(95%信頼区間(CI):112~115人)から、2005年~2011年の同80人(95%CI:79~82人)に減少した。この罹患率は2012年から2019年まで安定しており、米国や欧州の高所得国から報告された罹患率の18~32倍であった。COVID-19パンデミック時期に最低値(2020年は19人/10万人、2021年は5人/10万人)まで減少した後、2022年の培養確認細菌性赤痢の罹患率は人口10万人当たり39人に増加した。ソンネ赤痢菌(S. sonnei)は最も一般的な血清群で、周期的な増殖型流行の原因となっており、フレクスナー赤痢菌(S. flexneri)の割合は減少している。ソンネ赤痢菌のセフトリアキソン、アンピシリン及びスルファメトキサゾール-トリメトプリムに対する複合的な耐性は、2020年の8.5%(34株/402株)から2022年には92.0%(801株/876株)に増加した。 ・結論 これらの結果は、継続的な検査に基づくサーベイランスの必要性を強調し、イスラエル及び他の同疾病が風土病化した高所得国や地域社会における細菌性赤痢の一次予防及び二次予防戦略への情報提供となる。 |
地域 | その他 |
国・地方 | その他 |
情報源(公的機関) | その他 |
情報源(報道) | Eurosurveillance(2024, 29(31):pii=2400022) |
URL | https://www.eurosurveillance.org/content/10.2807/1560-7917.ES.2024.29.31.2400022 |