食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06330580149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、欧州連合(EU)の海産物の消費に関連したビブリオ属菌(Vibrio spp.)の公衆衛生上の側面と題する科学的意見書を公表 |
資料日付 | 2024年7月23日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は7月23日、欧州連合(EU)の海産物の消費に関連したビブリオ属菌(Vibrio spp.)の公衆衛生上の側面と題する科学的意見書(92ページ、2024年6月12日採択、doi: 10.2903/j.efsa.2024.8896)を公表した。概要は以下のとおり。 腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)、ビブリオ・バルニフィカス(V. vulnificus)、及び非O1/非O139 V. choleraeは、海産物の消費を通じてEUの公衆衛生に最も関係しているビブリオ属菌である。腸炎ビブリオの感染は、ヘモリシンであるTDH(Thermostable Direct Haemolysin)及びTRH(TDH-Related Haemolysin)に関連し、主に急性胃腸炎を引き起こす。ビブリオ・バルニフィカスの感染は、感受性の高い人では敗血症や死に至る可能性がある。非O1/非O139 V. choleraeは、軽度の胃腸炎の原因となり、また感受性の高い人では敗血症を含む重篤な感染症を引き起こす可能性がある。 海産物の推定プール汚染率は、腸炎ビブリオ、ビブリオ・バルニフィカス、コレラを引き起こさない種類の(non-choleragenic)V. choleraeについて、それぞれ19.6%(95%CI: 13.7-27.4)、6.1%(95%CI: 3.0-11.8)、4.1%(95%CI: 2.4-6.9)であった。腸炎ビブリオ陽性検体の約5分の1は病原株を含んでいた。 欧州の海産物や食中毒患者から分離されたビブリオ属菌において、広範な薬剤耐性が認められ、そのいくつかは内在性(intrinsic)であった。医療上重要な抗菌性物質への耐性を付与する遺伝子や、可動性遺伝因子に関連する遺伝子が、ビブリオ属菌からますます検出されるようになっている。温度及び塩分濃度は、水生環境におけるビブリオ属菌の存在量に最も関連する要因である。特に塩分濃度の低い水域や汽水域においては、沿岸の温暖化や異常気象に応じて、海産物中の関連ビブリオ属菌の発生やそのレベルが増加・上昇することが予想される。 高圧処理、放射線照射、浄化処理(depuration)など、いくつかの対策は海産物中のビブリオ属菌のレベルを低下させ、コールドチェーンを維持することは、ビブリオ属菌の増殖を防ぐために重要である。 入手可能なリスク評価では、様々な種類の海産物に含まれる腸炎ビブリオや、生カキ及びタコに含まれるビブリオ・バルニフィカスが取り上げられている。EUに関連する定量的な微生物学的リスク評価では、二枚貝(カキ)の腸炎ビブリオについて、特に気候変動シナリオにおける緩和策の効果を評価している。海産物及び水生環境におけるビブリオ属菌に関連する知識ギャップが特定され、将来の研究ニーズの優先順位付けが行われた。 当該意見書公表に関するEFSAのニュース記事は以下のURLから閲覧可能。 https://www.efsa.europa.eu/en/news/vibrio-bacteria-seafood-increased-risk-due-climate-change-and-antimicrobial-resistance |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8896 |