食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06260550149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)及び欧州疾病予防管理センター(ECDC)、「鳥インフルエンザのパンデミックにおけるドライバー(driver)及びワンヘルスに基づく軽減対策の選択肢」と題する科学的報告書を公表
資料日付 2024年4月3日
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概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)及び欧州疾病予防管理センター(ECDC)は4月3日、「鳥インフルエンザのパンデミックにおけるドライバー(driver)及びワンヘルスに基づく軽減対策の選択肢」と題する科学的報告書(24ページ、2024年3月14日採択、doi: 10.2903/j.efsa.2024.8735)を公表した。概要は以下のとおり。
 鳥インフルエンザウイルス(AIV)は、欧州連合及び欧州経済領域(EU/EEA)の野鳥群の間で依然として蔓延しており、鳥類の重い疾病や死を引き起こしている。鳥類と哺乳類種の間の伝播も観察されており、特に毛皮動物農場での集団感染が報告されている。感染鳥類からヒトへの伝播はまれであり、2020年以降EU/EEAではこれらのウイルスにばく露された事例が発生しているが、症状のある感染の報告はない。しかし、これらのウイルスは世界的に進化し続けており、野鳥の移動に伴い、哺乳類に適応する潜在的な変異を持つ新型のウイルス株が選択される可能性がある。鳥インフルエンザウイルスA(H5N1)がヒトの間で効率的に拡散する能力を獲得した場合、ヒトにはH5ウイルスに対する免疫防御がないため、大規模な伝播が起こる可能性がある。
 ヒトを含む哺乳類に感染可能なAIVの出現は、様々なドライバーによって促進される可能性がある。複数の内在的なドライバーは、ウイルスの特性や宿主の感受性に関連する。他のドライバーは外在的であり、哺乳類やヒトがAIVにばく露される機会を増やし、突然変異や哺乳類への適応を促進する可能性がある。外在的ドライバーには、野生動物を含む宿主動物種の生態系、農業慣行や天然資源の利用などの人間活動、気候や環境要因が含まれる。
 AIVが哺乳類やヒトに適応するリスクを軽減するためのワンヘルスに基づく対策は、ばく露の制限と拡散の防止に重点が置かれる。行動に関する主要な選択肢としては、ヒトと動物を対象としたサーベイランスの強化、迅速な診断へのアクセスの確保、動物部門とヒト部門の間の協力の促進、及び家きんのワクチン接種等予防的措置の実施の検討などが挙げられる。関係する様々な対象者への効果的なコミュニケーション、獣医学部門のインフラの強化、農場でのバイオセキュリティー対策の実施、野生動物と家畜の接触を減らすことも重視する必要がある。特に水鳥の生息密度が高い地域では、家きん及び毛皮動物の飼育について慎重に計画することが、効果的なリスク軽減において強調される。
 当該報告書公表に係るEFSAのニュース記事は以下のURLから閲覧可能。
https://www.efsa.europa.eu/en/news/avian-influenza-one-health-surveillance-key-prevent-virus-evolving
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/8735