食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06160060545 |
タイトル | 英国健康安全保障庁(UKHSA)、子供鉛ばく露監視システム(LEICSS)年次報告書2023年版を公表 |
資料日付 | 2023年10月31日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 英国健康安全保障庁(UKHSA)は10月27日、子供鉛ばく露監視システム(LEICSS)年次報告書2023年版を公表した。概要は以下のとおり。 本報告書は、2022年1月1日から12月31日までのイングランドの子供の鉛ばく露症例の監視についてまとめたものである。2022年の症例データを概説し、監視活動の最新情報を提供する。 子供の鉛ばく露の有害性に関するエビデンスのレビューに続き、UKHSAのタスク&フィニッシュグループ(Task and Finish Group (訳注 特定の課題を解決する専門家グループ))は、イングランドにおける血中鉛に関する公衆衛生介入レベルの引き下げを勧告した。2021年7月5日以降、監視のための症例定義は、0.48 μmol/L(10 μg/dl以上に相当)から0.24 μmol/L(5 μg/dl以上に相当)と、最初の濃度の半分に変更された。予想通り、これはLEICSSに報告される症例数の急増につながった。 2021年7月5日以降、症例は、以下の条件を満たす子供と定義された。 ・英国認定サービス(UKAS)が認定した生化学または毒物学の実験室で検出されたBLCが0.24 μmol/L以上(5 μg/dl以上に相当)である。 ・公衆衛生上の介入のためにUKHSAに通知されている。 ・BLCが初めて上昇した時点で16歳未満である。 ・イングランドに在住している。 主な結果 ・2022年には、症例定義を満たす子供の鉛ばく露の合計191症例がUKHSAに通知された。ほとんどの症例(160例、84%)は参加実験室から直接LEICSSに通知され、31例(16%)は従来と同様に他のルートで通知された。前年の121件と比較して、症例数は58%増加した。 ・症例定義の変更の結果、119 例(62%)が5~10 μg/dLの血中鉛濃度(BLC)の範囲で特定され、BLCが10 μg/dL以上の症例数(72例、38%)のほぼ2倍であった。 ・検体採取日と、症例がHPZone(訳注:全国的なwebベースの症例管理システム)に入力された日付の間の遅滞の中央値は、17日(IQR(四分位範囲)10~32)であった。これは、2021年の11日(IQR 8~15)よりも長い。監視システムは、多数の国民健康保護に関するインシデントの需要などのために、2022年にリソースの問題を経験した。 ・症例は通常、1~4歳の男性で、より恵まれない地域の居住者であった。2022年の症例のBLCの中央値は0.37 μmol /L(7.67 μg/dL)で、2021年(0.38 μmol /L(7.87 μg/dL))と同様であり、BLC報告閾値が低いため、どちらも2020年のBLCの中央値(0.71 μmol /L (14.69 μg/dL))のほぼ半分である。 ・国際人口調査の統計によれば、UKHSA に報告された症例数は、鉛ばく露の推定発生数よりも大幅に低かった。 ・2015年から2022年までのイングランドにおける平均検出率は0~15歳の子供100万人あたり6件であったが、地域差が大きく、ヨークシャー(Yorkshire)とハンバー(Humber)地域が最も高く、イングランドの南東部が最も低かった。 主なメッセージと推奨事項 鉛は残留性の環境汚染物質であり、BLCが低い場合でも有毒な影響を与える可能性がある。鉛ばく露に対する既知の安全な閾値はない。鉛の危害要因がある環境で異食症(訳注:粘土や泥など、食品ではないものを食べたくなる症候)または手から口への行動を示す子供は鉛ばく露のリスクが最も高い可能性がある。 臨床医は、子供の鉛ばく露のリスク、主な鉛ばく露源、ばく露の症状や兆候を示している最もリスクにさらされている子供たちに注意する必要がある。公衆衛生の専門家と臨床医のためのリソースの詳細については、本レポートの「リソース」セクションを参照されたい。 UKHSAは、2021年7月5日より、16歳未満の子供および妊婦に対する鉛の公衆衛生介入濃度を10 μg/dL以上(0.48 μmol /L以上)から5 μg/dL以上(0.24 μmol /L以上)に引き下げた。今年は引き下げられた介入レベルで監視される最初の1年であるため、症例数は前年よりも増加している。 BLCが5 μg/dL (0.24 μmol/L)を超える最新の症例定義に該当する症例は、公衆衛生症例管理のためにUKHSAの健康保護チームに通知する必要がある。通知のための他の要件の詳細は、本報告書の「LEICSSへの症例報告」セクションに概説されている。 (以下略) |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国健康安全保障庁(UKHSA) |
情報源(報道) | 英国健康安全保障庁(UKHSA) |
URL | https://www.gov.uk/government/publications/lead-exposure-in-children-surveillance-reports-from-2021/lead-exposure-in-children-surveillance-system-leicss-annual-report-2023 |