食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06120700314
タイトル ドイツリスク評価研究所(BfR)、UV-C LEDの紫外線照射による、卵上のサルモネラ属菌及びカンピロバクター属菌の数の減少に関する意見書を公表
資料日付 2023年8月28日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツリスク評価研究所(BfR)は8月28日、UV-C LEDの紫外線照射による、卵上のサルモネラ属菌及びカンピロバクター属菌の数の減少に関する意見書(Stellungnahme 038/2023、26ページ(ドイツ語)、doi: 10.17590/202308281503030)を公表した。概要は以下のとおり。
 生卵は殻や内部に細菌性病原体が存在している可能性がある。これらはカンピロバクター属菌やサルモネラ属菌などの病原体であり、食中毒を引き起こす可能性がある。多くの場合、腹痛、下痢、嘔吐を伴う。通常、食中毒は自然治癒する。しかし、身体の防御機能がまだ十分に発達していない、又は低下している人(幼児、妊婦とその胎児、高齢者、基礎疾患のある人)では、極端な場合、生命が脅かされる可能性がある。
 公的な食品モニタリングデータによると、ドイツでは、食用卵(Konsumeier)の殻にカンピロバクター属菌や、頻度は低いがサルモネラ属菌が付着していることが予測される。採卵鶏農場で病原菌の発生を抑制することに加えて、技術的なプロセスが、卵に付着する病原体の数を低減するために役立つ可能性がある。BfRは、研究プロジェクト「UVegg」において、サルモネラ属菌やカンピロバクター属菌による食品由来感染リスクの低減のための追加対策として、UV-C LEDの紫外線照射による食用卵の処理が適切であるかを調査した。
 概して、当該プロジェクトのUV-C LEDによる処理は、卵の表面に人工的に付着させた細菌の数を減らすことができたが、これは卵の汚染程度と細菌の汚染レベルによって異なる。
 当該プロジェクトにおいて、UV-C LEDによる紫外線照射は、見かけ上汚染がない或いは僅かに汚染された卵の表面に付着している細菌の数を減少させることが示された。汚染程度が高く、細菌の量が多いと、UV-C LEDによる照射の効果が大幅に低下する場合がある。
 消費者は、生の鶏卵を他の食品と区別して保存・処理し、触れた後に手や調理器具を十分に洗浄することにより、鶏卵からの病原菌の移行リスクを減らすことができる。感受性の高いグループに属する人々は、卵や卵を使った料理を十分に加熱(食品のあらゆる箇所を70℃で2分以上加熱)してから喫食するようにすべきである。
(※訳注)日本国内のスーパー等に並ぶ鶏卵は通常、卵選別包装施設(GPセンター)で次亜塩素酸ナトリウムによる処理等により洗卵・消毒されているが、ドイツでは食卓用殻付き卵の洗浄や化学物質による処理は認められていない。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL https://www.bfr.bund.de/cm/343/verringert-die-behandlung-mit-uv-c-led-licht-die-anzahl-an-salmonellen-und-campylobacter-auf-eiern.pdf