食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06120120535 |
タイトル | 英国毒性委員会(COT)、ダイオキシン類およびダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル(PCB)に関する文献の体系的レビューを公表 |
資料日付 | 2023年8月23日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 英国毒性委員会(COT)は2023年8月23日、ダイオキシン類およびダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル(PCB)に関する文献の体系的レビューを公表した。概要は以下のとおり。 2018年、欧州食品安全機関(EFSA)は、ダイオキシン類とダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル(PCB)の耐容週間摂取量(TWI)を2 pg毒性等量(TEQ)/kg体重/週と公表した。このTWIは、EFSAの以前の耐容摂取量の7分の1である。 この耐容摂取量の7分の1への削減によって、英国人口の大半の食事ばく露が懸念レベルを下回っている状況から転じて、ばく露が潜在的に有害なレベルになる可能性がある。このことは、以前の耐容摂取量に基づいた食品中のダイオキシン類とダイオキシン様PCBに対する規制値や消費者への予防的アドバイスを含む現行のリスク管理措置が、十分な保護にならない可能性を示唆している。 2018年のEFSAによるTDI(訳注 耐容一日摂取量)の公表および引き下げを受けて、COTは2021年に中間見解声明を発表した。EFSAの評価における主要な研究の記述と評価に不確実性と矛盾があるため、COTは提案されたTWIに同意できず、さらにTWIの7分の1への削減は現在のデータベースと矛盾すると考えた。本委員会は、世界保健機関(WHO)による毒性等価係数(TEF)の根拠と数値を見直す作業が国際レベルで進行中のため、欧州委員会(EC)がまだEFSAの新しいTWIを採用していないことに留意した。従って、本委員会は、食事ばく露についてコメントすることはできず、EFSAが提案したTWIと比較すべきかどうかについてもコメントできないと考えた。 本委員会は、関連する毒性学的エンドポイントに焦点を当て、健康影響に基づく指標値(HBGV)を導き出すために、ダイオキシン類に関するエビデンスベースのレビューを行うことを推奨した。 附属書A(※訳注)は、ダイオキシン類とダイオキシン様PCBに関する文献の委託体系的レビューの報告書である。このレビューとそれに続く報告書は、男性の生殖毒性と免疫毒性に焦点を当てている。ダイオキシン類の芳香族炭化水素受容体(AhR)を介した作用機序に関する文献と評価も、可能な限り、男性の生殖毒性と免疫毒性に関する種差を調査するために盛り込まれた。 文献レビューではさらに、ダイオキシン類とダイオキシン様PCBの潜在的な発がん性に関するデータと、それが遺伝毒性機構と関与しているかどうかについての非体系的な調査も行った。 英国食品基準庁(FSA)に提出された報告書には、SETE(疫学的および毒性学的エビデンスの統合と融合(Synthesis and Integration of Epidemiological and Toxicological Evidence))のガイドラインに従ったエビデンスの融合と結論の視覚化も含まれている。 本委員会への質問 I. ダイオキシン類に関するこの体系的文献レビューについて、何かコメントや質問はあるか。 II. いずれかの研究について、さらなる情報を必要とするか。 III. SETEを適用したエビデンスの融合についてコメントはあるか。 IV. この体系的レビューによって、本委員会は、主要な研究/試験を特定し、英国のHBGVを導き出すために十分なエビデンスを得ているか。 V. 他に何かコメントはあるか。 (※訳注) 附属書Aは、次のURLから閲覧可能 https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2023-08/TOX-2023-42%20Annex%20A%20Literature%20review%20of%20dioxins%20.pdf (注) 当該資料は、2023年9月5日開催予定の会議(COT Meeting)用の資料であり、COTの意見を反映するものではないことから論文などへの引用は禁止する。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
URL | https://cot.food.gov.uk/Systematic%20review%20of%20the%20literature%20on%20dioxins%20and%20dioxin-like%20polychlorinated%20biphenyls%20(PCBs) |