食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06100150298 |
タイトル | 国際がん研究機関(IARC)、アスパルテームを対象とするIARCモノグラフ会合vol. 134に関する最新情報を発表 |
資料日付 | 2023年6月29日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 国際がん研究機関(IARC)は6月29日、アスパルテームを対象とするIARCモノグラフ会合vol. 134に関する最新情報を発表した。概要は以下のとおり。 IARC は、アスパルテームの潜在的な発がん作用を評価した(ハザードの特定)。これを受け、国際連合食糧農業機関(FAO)/世界保健機関(WHO)合同食品添加物専門家会議(Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives: JECFA)は、アスパルテームの許容一日摂取量(ADI)と食事性ばく露評価のレビューを含む、アスパルテームのリスク評価を更新する。 両機関の評価結果は、2023年7月14日に同時に公開され、IARCモノグラフvol. 134の評価概要が7月14日0時30分(中央ヨーロッパ夏時間)にThe Lancet Oncology誌にオンラインで発表され、同時にJECFAの結論がWHOのウェブサイトで公表されるまでは秘密とされる。 オブザーバーを含む全てのIARCモノグラフ会合の参加者は、公表禁止期間が終了するまで、本会合やその結果に関するいかなる情報も共有しないことに同意した旨を明記した秘密保持契約書に署名した。 (以下、アスパルテームに関するQ&Aより抜粋) ・背景 アスパルテームは、1980年代から卓上用甘味料として広く使用されている非栄養性甘味料であり、ダイエット炭酸飲料等の低カロリー飲料、調理済み食品、チューインガム、ゼラチン、アイスクリーム、朝食用シリアルのほか、咳止めドロップ等の医薬品や練り歯磨き等の他の製品にも配合されている。 アスパルテームの安全性は、食品に含まれる添加物及び汚染物質のリスク評価を行うJECFAにより1981年に評価され、ADIは40 mg/kg体重/日に設定された。 新しい研究結果が利用可能になったことから、IARCモノグラフの優先事項を勧告する諮問グループは、アスパルテームを2020年~2024年に高い優先度で評価するよう勧告した(発がん性のあるハザードの特定)。アスパルテームは、WHO/JECFAによる評価(リスク評価)も行うよう勧告された。 この二つの評価は補完的なものである。IARCモノグラフの作業部会は、2023年6月6日~13日にアスパルテームが発がんを引き起こし得るハザードであるか評価した。一方、JECFAは、同年6月27日~7月6日にアスパルテームのADI及び食事性ばく露評価のレビューを含むリスク評価を実施している。 これらの一連の評価と、IARCモノグラフ・プログラム事務局とWHO/JECFA事務局との緊密な連携により、入手可能な最新の証拠に基づくアスパルテームの摂取による健康影響についての包括的な評価が可能となった。 ハザード特定の目的は、人々に害を及ぼす可能性のあるものを特定することである一方、リスク評価の目的は、ハザードが害を及ぼす可能性を評価することである。これが、双方の結論を合わせて検討することが重要である理由である。これらの補完的な結果は、2023年7月14日にIARCとJECFAが共同で発表する予定である。 1. IARCとWHOの関係とは?(省略) 2. IARCの評価はどのように行われるのか? (省略) 3. IARCが作用因子(agent)を分類する4つのカテゴリーとは? (省略) 4. IARC発がん性分類は何を示しているのか? (省略) 5. これらの分類はどのように使用されるのか?IARCは、これらの分類に基づいて規制を施行できるのか?(省略) 6. IARCのアスパルテームに関する評価では、どれだけの研究論文が評価されたのか? 7,000以上の文献を収集し、ふるいにかけた。約1,300の研究論文がレビューに含められ、作業部会に使用された。 7. IARCモノグラフ・プログラムは、過去に食品添加物を評価したことがあるか? IARCモノグラフ・プログラムは、その51年の歴史の中で、食品添加物として使用された又は使用されている70種類以上の物質を評価した。一例として、1968年に評価された最初の甘味料ズルチン(dulcin)や、サイクラミン酸、d-リモネン、クマリン、人工甘味料サッカリン、キノリン、ミネラルオイル等、多くの物質が挙げられる。 8. なぜIARCは、アスパルテームを評価すると決定したのか? 国際的な専門家から成る独立諮問グループの勧告を受け、IARCモノグラフ・プログラムは、がんを引き起こす疑いがある作用因子を評価する。ある作用因子について、人々がばく露される可能性があるという証拠があり、また、発がん性(又はおそらく発がん性がある、又は発がん性がある可能性がある)の判定につながる可能性のある入手可能な科学的証拠もある場合に、評価対象として勧告する。 2019年に、IARCモノグラフの優先事項を勧告する諮問グループは、様々な作用因子や物質を2020年~2024年のIARCモノグラフ・プログラムによる新規の評価又は評価の更新を行うよう勧告した。これらの作用因子は、公衆衛生に様々な影響を及ぼす可能性がある。食品添加物アスパルテームは、ヒト及び実験動物におけるがんの新たな証拠に基づき、IARCモノグラフ・プログラムによる評価の優先事項とされた。 2023年6月6日~13日に、フランスのリヨンで開催されたIARCモノグラフ会合vol. 134において、作業部会は初めてアスパルテームの発がん性を評価した。 9. JECFAの評価とIARCの評価との違いは何か?(省略) 10. IARCはJECFAと共同でこれらのハザードとリスクの評価を行ったのか? この二つの評価は独立している。IARCモノグラフ・プログラムとJECFAには、異なる役割、作業部会メンバー、ハザードとリスクの評価を規定する規則と原則がある。しかし、アスパルテームの場合、両機関の事務局が協調して評価の進捗状況を注視し、入手可能なデータについて互いに情報を提供し、事務局のメンバーに共有した。 当該Q&Aは以下のURLから閲覧可能。 https://monographs.iarc.who.int/wp-content/uploads/2023/06/Meeting134-QA-June2023.pdf |
地域 | その他 |
国・地方 | その他 |
情報源(公的機関) | 国際がん研究機関(IARC) |
情報源(報道) | 国際がん研究機関(IARC) |
URL | https://www.iarc.who.int/news-events/update-on-iarc-monographs-meeting-134/ |