食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06090650160 |
タイトル | 英国食品基準庁(FSA)、食物アレルゲン洗浄に関する文献及びガイダンスのレビュー結果を公表 |
資料日付 | 2023年6月14日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 英国食品基準庁(FSA)は6月14日、食物アレルゲン洗浄に関する文献及びガイダンスのレビュー結果を公表した。概要は以下のとおり。 (以下、「概要」から抜粋) 「背景」 食物アレルギーのある人は、食物中のごく微量のアレルゲン物質にも反応する可能性があるため、このような食物の摂取は避けなければならない。 接触面や器具に残存する食物アレルゲンは、同じ接触面や器具を使用して調理された別の食品を汚染する可能性がある。したがって、接触面や器具の洗浄は、事業者が食物アレルゲン汚染の防止を試みるための一つの方法である。 食品事業者は、「含まれている可能性がある(may contain)」等の予防的アレルゲン表示(Precautionary Allergen Labelling:PAL)を用いて、食品がアレルゲンに汚染されている可能性があることを人々に知らせている。 これまでの食品業界における協議で得られたエビデンスでは、アレルゲン洗浄の効果には不確実性があり、それがPALの有効活用の障壁になっていることが示されている。 「目的及びアプローチ」 本研究の目的は、文献レビューで収集した、食品加工及びフードサービスの環境における一般的な食品接触面からの食物アレルゲンの除去に関連する国際文献及びガイダンスからの情報を提示することであった。文献データベース(Food Science and Technology Abstracts)を用いて、ナラティブレビューを実施した。 「結果」 この研究では、洗浄に影響を与える多くの要因が特定された。 ・食材:汚れ(soil)の種類、物理的形状、及び食品マトリックス。例えば、一般的に粘着性のあるペースト状の残留物は、乾燥した残留物よりも除去が困難である。 ・接触面:素材及びその特性。例えば、ステンレススチールは概して最も洗浄が容易な接触面である一方、木材や布は最も洗浄が困難である。 ・器具:手の届きやすさ。例えば、手の届かない器具は、「push-through」(※訳注:届きにくいところを洗浄するもの)(不活性材料、物理的物体(「pigs(訳注:洗浄器具の一種)」)又はアレルゲン性タンパク質を含まない食材の使用)等の技術を使用した分解又は洗浄の必要がある可能性がある。 ・洗浄パラメータ:時間、機械的作用、(使用する洗剤や洗浄用化学物質の)化学的特性、及び温度。 結果としては、特定の洗浄用化学物質を含む水による洗浄は、ブラシを使用した乾式洗浄及び水を使用しない掃除機による洗浄等の他のタイプの洗浄よりも、概して食物アレルゲンの除去に優れているが、湿式洗浄が常に実行可能とは限らないことが認識された。したがって、あらゆる接触面から全ての食品の除去を行うにあたり、有効な洗浄方法は一つではない。 研究を通して、洗浄方法の選択はケース・バイ・ケースで決定されるべきであり、一つの洗浄方法があらゆるシナリオにおいて効果的な洗浄方法であると述べることは、多くの変数により不可能であることが示された。 「結論」 本レビューの結果は、フードサービス及びケータリング、中小企業における食物アレルゲン除去のための洗浄の有効性に関するいくつかのギャップを示している。よって、これらの事業者におけるベストプラクティスに関するガイダンスに活用することができる、既存の洗浄方法の有効性に関する知識を得るための調査が必要である。 本報告書の結論においては、発見された情報の概要、並びに食物アレルギーをもつ消費者に対し、事業者が安全な食品を提供することを支援するための、将来に向けた調査研究計画、ガイダンス作成、及び今後の業界慣行の基礎となる、将来的な作業に対する推奨事項を提供する。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国食品基準庁(FSA) |
情報源(報道) | 英国食品基準庁(FSA) |
URL | https://www.food.gov.uk/research/review-of-the-literature-and-guidance-on-food-allergen-cleaning-overview-and-acknowledgements |