食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06070650149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、葉酸/葉酸塩に対する耐容上限摂取量の更新の準備作業に関する外部委託機関による科学的報告書を公表 |
資料日付 | 2023年5月22日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は5月22日、葉酸(folic acid)/葉酸塩(folate)に対する耐容上限摂取量の更新の準備作業(※訳注1)に関する外部委託機関(※訳注2)による科学的報告書(2022年12月1日承認、219ページ、doi:10.2903/sp.efsa.2023.EN-7940)を公表した。概要は以下のとおり。 この報告書の目的は、葉酸/葉酸塩に対する耐容上限摂取量の導出に用いることが可能な科学的エビデンスを収集、評価することであった。以下の問題に対するエビデンスを特定するために5件の文献の系統的レビューが実施された。 ・成人における血漿(plasma)/血清(serum)(P/S)中の葉酸塩濃度と、食事性葉酸塩当量(dietary folate equivalents: DFE)で表す食事からの葉酸塩摂取量との間の用量反応曲線の特性評価 ・低ビタミンB12状態のヒトにおける高い葉酸塩(バイオマーカー)摂取と神経障害の発症及び認知機能障害又は認知症との関係の評価 ・大腸腺腫、大腸がん(CRC)及び前立腺がんのリスク評価 また、ナラティブレビューも実施された。 試験22件及び60データポイント60件に基づく線形メタ回帰モデル: P/S中の葉酸塩濃度(nmol/L)=6.0+0.034×DFE/用量(95%信頼区間、CI; 0.027~0.040)、決定係数=0.68がDFE摂取に基づくP/S中の葉酸塩濃度の平均値の予測に用いることが可能である。 データ不足を考慮し、高い葉酸塩摂取が神経障害、認知機能障害/認知症に及ぼす影響に関する包括的な不確実性分析及びエビデンスの統合は実施されなかった。葉酸の介入と大腸腺腫の発症、CRC発症率に関連する観察試験から得られたP/S中の葉酸塩濃度、前立腺がんに関連する観察試験から得られた総葉酸塩摂取に関し、葉酸塩の高摂取における有害影響に関する包括的な不確実性分析及びエビデンスの統合が実施された。葉酸介入試験は件数が少なく(4試験)、腺腫再発に対して有益な影響と有害影響双方を示した。P/S中の葉酸塩濃度に関するCRCメタ解析では関連性を示さなかったが、葉酸塩への最大ばく露グループにおけるリスク評価は、不十分又は欠乏を示す葉酸塩レベルと対比されたため、研究課題には適切に対応できなかった。前立腺がんの発症率に関しては試験数が非常に少なく、結果も様々であり、総葉酸塩摂取と前立腺がんのリスクに関して明確に結論できなかった。 (訳注1)準備作業の背景:EFSAは欧州委員会から、ビタミン及びミネラルに対する耐容上限摂取量(UL)の設定に用いる食品科学委員会のガイドラインを更新し、葉酸/葉酸塩を含む8微量栄養素に関する現行の科学的エビデンスをレビューし、助言を行うよう指示を受けた。欧州委員会への助言を適時に行うため、EFSAは科学的エビデンスのレビューを外部機関に委託した。 (訳注2)外部委託機関: University of Oslo, Karolinska Institutet, University of Helsinki, University of Iceland, 及びUniversity of Copenhagen |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
URL | https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-7940 |