食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06060580482 |
タイトル | 香港食物環境衛生署食物安全センター、シガテラ魚類中毒について一般向け季刊広報「食品安全通信」にて紹介 |
資料日付 | 2023年4月20日 |
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分類2 | - |
概要(記事) | 香港食物環境衛生署食物安全センターは4月20日、シガテラ魚類中毒について一般向け季刊広報「食品安全通信(Food Safety Bulletin)」にて紹介した。概要は以下のとおり。 食品安全教室:シガテラ魚類中毒 香港衛生署衛生防護センターは最近、今年9月に発生したシガテラ魚類中毒が疑われる2件の事件を調査した。影響を受けたのは計10人で、彼らはアカマダラハタというサンゴ礁魚を喫食した後、シガテラ魚類中毒の症状を呈した。いずれも入院は要しなかった。本記事では、シガテラ中毒とその影響、及び予防方法について説明する。 ・ シガテラ魚類中毒とシガテラ毒とは? シガテラ魚類中毒は、シガテラ毒を含むサンゴ礁の魚を喫食することにより引き起こされる。サンゴ礁に生息する草食魚がまず有毒な海洋プランクトンを摂取し、次に大型肉食魚がこれらの毒素を含む草食魚を摂取することにより、食物連鎖において毒素が蓄積され続ける。 シガテラ毒は耐熱性の脂溶性化合物であり、Gambierdiscus属の有毒渦鞭毛藻という海洋プランクトンにより生成される。有毒渦鞭毛藻は北緯32度から南緯32度の水域に生息しており、シガテラ毒を含む魚類はこの水域付近に限って出現する。影響を受けた魚類の内臓、肝臓、生殖器の毒素レベルは他の部位に比べ50~100倍高かったが、影響を受けた魚類は無症状だった。シガテラ毒は耐熱性があり、調理や加工では除去できず、シガテラ毒を含む魚類の摂取はヒトの神経や筋肉の機能に影響を与える可能性がある。国際的な水産物貿易の隆盛により、シガテラ魚類中毒は世界でよく見られる水産物中毒となっている。 ・ 人体への影響 シガテラ魚類中毒の症状は、毒をもつ魚を喫食して、早ければ30分で現れることがあるが、より一般的には24~48時間経過後に現れる。発症者は最初、胃腸又は神経系の不快感を訴える。嘔吐、下痢、吐き気、腹痛などの胃腸の不調は通常、数日間程度であるが、その後、口や手足のしびれ感、皮膚のかゆみ、温度感覚の変化、疲労、筋肉や関節の痛みなどの神経系不調が長期間続き、甚だしい場合、数年に及ぶ。重症の場合は、低血圧、徐脈、呼吸困難、麻痺が起こることがあるが、死亡はまれである。 その他の要因、例えばシガテラ魚類中毒の発症歴、アルコール飲料の摂取、ナッツや種実などの食品の摂取も、シガテラ魚類中毒にかかりやすくなる可能性がある。 ・ 香港の状況 食物安全センターはシガテラ魚類中毒事件の通知を受けると、関係先や供給業者を調査し、問題の魚種や出所を特定する。食品残渣はもはや存在しないことが多く、業界における食品記録の登録と保管は、現在は完全に任意であるため、調査と監視は困難であり、その結果、食品トレーサビリティ記録は不完全である。衛生防護センターの記録によると、2007年から2009年の間に、香港でシガテラ魚類中毒の症例が32件確認され、罹患者は102人であった。 食物安全センターの調査によると、シガテラ魚類中毒に関与するさまざまな魚類のうち、最も一般的な種はユタカハタ、バラハタ、アカマダラハタ、スジアラで、他の種として、チャイロマルハタ、メガネモチノウオ、バラフエダイ、ウツボなどがある。食物安全センターと業界が実施した調査によると、シガテラ毒に最も頻繁に汚染されている漁場は、南沙諸島、キリバス、海南島で、関与した魚の体重は通常0.6~3 kgであったが、この範囲外の体重の魚類も報告されている。食物安全センターは魚種と出所に関する上記の情報は検証できておらず、情報は偏っている可能性がある。 「食品安全通信(Food Safety Bulletin)」第92号は以下のURLからダウンロード可能。同記事は3ページに掲載。 https://www.cfs.gov.hk/sc_chi/multimedia/multimedia_pub/files/public_202301.pdf |
地域 | アジア |
国・地方 | 香港 |
情報源(公的機関) | 香港食物環境衛生署食物安全センター |
情報源(報道) | 香港食物環境衛生署食物安全センター |
URL | https://www.cfs.gov.hk/sc_chi/multimedia/multimedia_pub/multimedia_pub_fsb.html |