食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06021130506
タイトル ドイツ連邦食糧農業省(BMEL)、子供たちには健康な栄養環境が必要であるとして、広告における子供の保護を強化するための法案を提出したと公表
資料日付 2023年2月27日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦食糧農業省(BMEL)は2月27日、子供たちには健康な栄養環境が必要であるとして、広告における子供の保護を強化するための法案を提出したと公表した。概要は以下のとおり。
 BMELの草案によると、砂糖、塩分、脂肪が多すぎる食品の子供向け広告は将来許可されなくなる。この計画は、連立合意に盛り込まれている。
 食品広告は、14歳未満の子供の食生活に永続的な影響を与える。砂糖、塩分、脂肪を多く含む高度に加工された食品の過剰摂取は、肥満や糖尿病等の食生活に関連する疾病の発生に寄与すると考えられる。
1. BMELの法律案の主要な内容(一部省略)
・子供は14歳未満の全ての人と定義されている。
・糖分、脂肪、塩分を多く含む食品に関して、種類、内容、デザインによる子供向け広告を、子供に関連するメディア及び野外広告等において行うことは今後許可しない。
・高糖分、高脂肪、高塩分の評価は、世界保健機関(WHO)の栄養プロファイルモデルの要件に基づくものとする。この栄養プロファイルモデルは、子供向けの食品広告を規制する為に作成されたものである。
・このモデルは、食品を様々なカテゴリーに分類している。各カテゴリーには、食品100 gあたりの総脂肪、飽和脂肪酸、総糖分、添加糖、甘味料、塩分、エネルギー含有量の最大基準値が設定されている。広告規制措置は、これらの数値の遵守に関連付けることが出来る。WHOモデルは、欧州レベルで導入されており、科学的知見を考慮した上で、健康、子供、消費者保護の側面が経済的利益より優先されるべきという考えを反映している。実際に検証もされている。
・牛乳(脂肪分に関して)とジュース(砂糖や甘味料なし)は、この規制の対象外となる予定である。
2. 背景
・メディアを利用する子供たちは、砂糖、脂肪、塩分を多く含む食品のコマーシャルを一日平均15本見ている。コロナの大流行が始まってからは、3歳~17歳の70%の子供たちの間でメディア利用が増加している。子供たちがインターネット或いはテレビで見ている食品広告の92%は、ファーストフード、スナック、お菓子といった商品に関するものである。子供たちは、2倍もの菓子、スナック類を摂取する一方、果物や野菜は推奨量の半分しか摂取していない。ドイツ連邦では、3歳?17歳までの子供の約15%が体重過多であり、そのうち6%が肥満とされる。現在のデータでは、コロナの大流行以来状況は悪化している。多くの人にとって、若い人であっても、かなりの心理的・身体的負担となっている。
・同時に、幼少時に発症した肥満は生涯にわたって継続することもあり、後年、心血管疾患や2型糖尿病等の食事関連疾患を発生するリスクを高める。経済協力開発機構(OECD)のデータによると、ドイツ連邦では、7人に1人が不健康な栄養状態に起因して死亡していると言われる。ドイツ連邦では、肥満が社会に与える直接的及び間接的なコストは、全体で年間630億ユーロと推定されている。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦食糧農業省(BMEL)
情報源(報道) ドイツ連邦食糧農業省(BMEL)
URL https://www.bmel.de/SharedDocs/Pressemitteilungen/DE/2023/024-lebensmittelwerbung-kinder.html