食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu06020170506 |
タイトル | ドイツ連邦食糧農業省(BMEL)は、食品中のイソグルコース(異性化糖)に関する情報を公表 |
資料日付 | 2023年2月15日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | ドイツ連邦食糧農業省(BMEL)は2月15日、食品中のイソグルコース(異性化糖)に関する情報を公表した。概要は以下のとおり。 1. イソグルコースとスクロース(家庭用砂糖)の違いは何か? イソグルコースはトウモロコシや小麦のデンプンから作られ、単糖類のグルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)の混合物で、単量体として結合せずに存在する。このため、フルクトースとグルコースの比率の異なるものが存在する。テンサイやサトウキビから得られるスクロースでは、グルコースとフルクトースが結合して二量体(Dimeren)となり、二糖類のスクロースを形成しているため、常に1:1の割合で存在する。つまり、甘味度が一定である。一方、イソグルコースの場合、甘味度は存在するグルコースとフルクトースの比率に依存し、必要に応じて調整される。デンプンはまず酵素によりグルコースに分解され、次に意図された程度にフルクトースに変換される。その結果、フルクトース・グルコース・シロップ又はグルコース・フルクトース・シロップの何れかが出来上がる。フルクトースの含有量が多いほど、甘味度が増すことが重要である。 2. イソグルコースはヒトに害を与えるか ハチミツ、転化糖、イソグルコースは、単糖類のグルコース、フルクトースから構成されている。二糖類のスクロースは、その中に含まれているか、全く含まれていないか、僅かな量で含まれている。単糖類は、ヒトの腸から直接血液中に吸収される。これに対して、スクロースは、まず腸で酵素により分解される必要がある。この分解は、かなり迅速に行われるため、血糖値の上昇に差は見られない。また、グルコースとフルクトースのその他の代謝過程は、2つの糖がどちらの由来(訳注: スクロースやイソグルコース等)であっても等しい。 グルコースは、エネルギー物質として体内で利用される。吸収されると血糖値が上昇し、インスリンが分泌される。グルコースの分解と利用は、様々なメカニズムによりかなり精密に制御されている。一方、フルクトースはインスリンとは無関係に、ほとんど肝臓で代謝される。そのため、以前は糖尿病患者向けの食品にもフルクトースが利用されていた。フルクトースを唯一の糖源とする場合、痛風、脂肪肝、血中脂質の増加、インスリン抵抗性等、初期条件や大量摂取において悪影響が議論されている。しかし、その多くの結果は動物実験によるものである。さらに、その際の食事エネルギーの25%以上は、フルクトースを介して投与された。しかし、これほど大量のフルクトースは、ヒトの食事においては、スクロースやイソグルコースを通じて摂取されることはない。イソグルコースは、スクロースと同様にグルコースとフルクトースから構成され、糖は前述のように代謝されるため、イソグルコースは、通常のスクロースと異なる健康影響をヒトに及ぼすことはないと考えられる。また、スクロースの代わりに同量のイソグルコースを使用した場合でも、影響は同等である。 3. イソグルコースは太りやすいか? イソグルコース、スクロース、転化糖やハチミツのエネルギー含有量はほぼ同じである。過体重や肥満症の増加には多くの原因があり、一つの食品成分の含有量にのみに起因するものではない。従って、スクロースやイソグルコースのどちらが甘味料に使用されているか否かに関わらず、過体重や肥満の増加が世界中で観察されている。 ・イソグルコースの栄養評価(Max Rubner Institut) https://www.bmel.de/SharedDocs/Downloads/DE/_Ernaehrung/Reduktionsstrategie/Isoglucose-Bewertung.pdf?__blob=publicationFile&v=3 ・イソグルコースとスクロース(家庭用砂糖)について、健康への潜在的なリスクに関して同様の評価を行うという内容のBfRの通知(Nr. 019/2018 :2018年6月8日) https://www.bfr.bund.de/cm/343/isoglukose-und-saccharose-haushaltszucker-sind-hinsichtlich-des-gefaehrdungspotenzials-fuer-die-gesundheit-gleichartig-einzuschaetzen.pdf ・IN FORM - 健康的な栄養と運動不足を解消するドイツ連邦の取り組み https://www.bmel.de/DE/themen/ernaehrung/gesunde-ernaehrung/aktionsprogramm-in-form/in-form-grundsatzbeitrag.html |
地域 | 欧州 |
国・地方 | ドイツ |
情報源(公的機関) | ドイツ連邦食糧農業省(BMEL) |
情報源(報道) | ドイツ連邦食糧農業省(BMEL) |
URL | https://www.bmel.de/DE/themen/ernaehrung/gesunde-ernaehrung/reduktionsstrategie/isoglucose.html |