食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05990810314
タイトル ドイツリスク評価研究所(BfR)は、スペルト小麦についてアレルギーを誘発する可能性があるが、小麦の種類としての国民の認識が低いとの意見書(No.001/2023)を公表
資料日付 2023年1月13日
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概要(記事)  ドイツリスク評価研究所(BfR)は1月13日、スペルト小麦(※訳注)についてアレルギーを誘発する可能性があるが、小麦の種類としての国民の認識が低いとの意見書(No.001/2023)を公表した。概要は以下のとおり。
 包装された食品の場合、アレルギーや不耐性の原因となりやすい14種類を必ず成分表に記載する必要がある。なかでも小麦、ライ麦、大麦、オート麦等グルテンを含む穀物が該当する。スペルト小麦は小麦の一種であり、食品情報規定により「小麦」と表示することが義務付けられている。成分表にスペルトと記載するだけでは不十分である。
 BfRは、スペルト小麦を成分表で小麦の一種として表記する重要性について公衆衛生保護の観点から評価した。市販のスペルト小麦が市販の小麦と同じアレルゲン性を示すか否か、またそうである場合、消費者がそれを認識しているかどうか、また、スペルト小麦が小麦の一種であると知られているかという疑問が生じた。
 BfRは、スペルト小麦のアレルゲン性が市販の小麦と比較して低いことを示す公表された有意義な臨床データはこれまでないと結論している。さらに、スペルト小麦と普通小麦(Weichweizen)には、潜在的なアレルギー成分(タンパク質分子)において比較的高い類似性があることから類似したアレルゲン性が予想される。
 BfRは、スペルト小麦と小麦に関する国民の知識レベルを調査するために、電話による調査を実施した。調査によると、スペルト小麦が小麦属に属すると回答したのは半数程度だった。スペルト小麦のアレルゲン性が小麦と同等であるとの回答は5人に1人程度であった。
 スペルト小麦が小麦よりアレルゲン性が低いと伝えているメディアもあることから、小麦アレルギーを持つ人が医師との相談なく、スペルト小麦に頼る可能性も否定できない。これらの製品のアレルゲン性の有無に関係なく、他の理由から小麦製品を避けたい人にも、スペルト小麦が小麦であることを知ることは重要である。
 健康リスク評価や透明性の観点から、BfRは、スペルト小麦のアレルゲン表示を義務化し、小麦の一種であることを明示するよう勧告している。
(※訳注)スペルト小麦は、普通小麦(パン小麦)の原種にあたる品種。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL https://www.bfr.bund.de/cm/343/auch-dinkel-kann-allergien-ausloesen-wissenstand-der-bevoelkerung-zu-dinkel-als-weizenart-ist-niedrig.pdf