食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05930720535
タイトル 英国毒性委員会(COT)、パン及び小麦粉規制における栄養強化剤のガイダンス値のレビューを公表
資料日付 2022年10月14日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  英国毒性委員会(COT)は10月14日、パン及び小麦粉規制における栄養強化剤のガイダンス値のレビューを公表した。概要は以下のとおり。
 英国毒性委員会(COT)は、英国保健省(DHSC)から、現在及び提案されている強化レベルにおける炭酸カルシウム、鉄、ニコチン酸、チアミン(ビタミンB1)の食事性ばく露に関する評価を依頼されている。ばく露評価は、安全性レベル及び上限レベルに関する英国ビタミン・ミネラル専門家グループ(EVM)のガイダンス値との比較を提供し、チアミン(ビタミンB1)の強化及び全粒粉以外の小麦粉の炭酸カルシウム、鉄、ニコチン酸(ビタミンB3)の強化レベルの増加による潜在的リスクがあるかどうかを評価するものである。
1. 背景
・パン及び小麦粉規制1998 年(Bread and Flour Regulation
, BFR1998)では、小麦粉に含まれるべき炭酸カルシウム、鉄、チアミン(ビタミンB1)、ニコチン酸の量が規定されている。カルシウムは炭酸カルシウムの形で、ナイアシンはニコチン酸又はニコチンアミドを使って小麦粉に添加される。
 現行のBFRでは、チアミン(ビタミンB1)の強化最低量を19%(100gあたりの栄養基準値(NRV)の19%)に設定し、カルシウム、鉄、ナイアシンは、規則(EC)No.1169/2011の付属書XIIIパートAのポイント1に記載された100gあたりの栄養基準値(NRV)の15%に設定されている。
2. 結論(一部抜粋)
・カルシウム、鉄、ナイアシン、チアミンの食品からの慢性的な摂取量は、現在及び提案されている栄養強化レベルでは、ガイダンス値を超えていない。カルシウム、鉄、ナイアシン、チアミンの急性摂取量は、現在及び提案されている栄養強化レベルでは、有害事象を引き起こすことが知られているレベルを超えていないため、小麦粉栄養強化によるばく露は毒性学的に懸念されるものではない。
 カルシウムはサプリメントからの摂取のみで、ガイダンス値を超えていない。高用量の鉄、ナイアシン、チアミンのサプリメントを摂取すると、ガイダンス値を超える可能性がある。
 食品及びサプリメントからのカルシウム摂取量は、現在及び提案されている栄養強化レベルではガイダンス値を超えていない。しかし、鉄、ナイアシンの摂取量は、いくつかの年齢層でガイダンス値を超えていた。サプリメントを摂取し、食事からバックグラウンドでばく露されている該当年齢層には、毒性学的な懸念があるかもしれない。
 カルシウム、鉄、チアミンについては、今回提案された増加量では、そのガイダンス値を慢性的に超えることはないと考えられる。しかし、全粒粉以外の小麦粉におけるナイアシンの増加は、全ての年齢層でガイダンス値を超過することになる。最大の超過は19~64歳で、慢性及び急性摂取レベルがそれぞれ最大4倍及び6倍であった。
 当該レビュー(PDF版、44ページ)は以下のURLから入手可能。
https://cot.food.gov.uk/print/pdf/node/5141
(※訳注)本文中の「thiam」は「thiamin」の誤記と思われる。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国毒性委員会(COT)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://cot.food.gov.uk/Review%20of%20the%20guidance%20levels%20for%20fortificants%20in%20the%20bread%20and%20flour%20regulations%20(BFR).