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資料管理ID syu05890460543
タイトル ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)、国内の農薬製品における有効成分カルベンダジムの禁止決定を公表
資料日付 2022年8月8日
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概要(記事)  ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)は8月8日、国内の農薬製品における有効成分カルベンダジムの禁止決定を公表した。概要は以下のとおり。
 ANVISA理事会(Diretoria Colegiada)は月曜日(8月8日)、公的民事訴訟(Acao Civil Publica)0051862-73.2013.4.01-3400の手続きで下された司法判断に基づき、2022年第12回臨時公開会議において、国内の農薬製品における有効成分カルベンダジムの禁止及びリスク低減移行措置について定める理事会決議(RDC)を承認した。
 本決定は、カルベンダジムの毒性学的評価見直しを終了させ、第6連邦地方裁判所/連邦直轄区において手続き中の上記の公的民事訴訟の司法判断に従うもので、ANVISAは、2022年6月10日から数えて60日以内には有効成分カルベンダジムの評価見直しを完全遵守で終了するという、緊急課題であった。
 承認された決議は、国内の農薬製品におけるカルベンダジムの禁止を決定し、この禁止は、ブラジルで現在登録されている、あるいは登録待ちの、この有効成分をベースとするすべての技術製品及び製剤を対象とすることを定めている。
 この措置は、カルベンダジムの使用から生じるリスクを考慮し、国民及び農業従事者の健康保護を目的としている。
 カルベンダジムをベースとする技術製品及び製剤の輸入、生産、販売、使用の中止は、承認された決議に含まれるスケジュールに従い、段階的かつ継続的に12ヶ月以内に行われる。
 審査会の決定は、ANVISAの毒性学総合管理局が実施した毒性学的評価に基づいており、入手可能なエビデンスの重みに基づき、法律(Lei)7802/1989、大統領令(Decreto)4074/2002及びRDC 294/2019で定められた禁止登録基準に則ったものであり、カルベンダジムは、変異原性、生殖生理毒性、胚・胎児及び新生児に対する発達毒性を引き起こす可能性があり、これらの毒性エンドポイントに対するヒトへのばく露の安全な閾値を設定することが不可能なため、禁止する必要があると結論された。
 承認された規則は、ブラジル環境・再生可能天然資源研究所(Ibama)の声明に基づき、製剤の最も適切な出荷先を尊重したカルベンダジム中止計画を定義し、リスク低減移行措置を規定している。Ibamaは、最も環境負荷の少ない選択肢は在庫の枯渇であるとしている。
 このため、承認された規則では、カルベンダジムをベースとする技術製品及び製剤の輸入、生産、販売、使用を段階的かつ継続的に中止する計画が定められており、以下のことが禁止される。
1. 決議発効以降の、技術製品及び製剤の輸入、及び技術製品の生産
2. 決議発効以降の、ハンドヘルド、半固定、固定の適用技術を伴う、及びオープンキャブトラクターによる製剤の使用
3. 決議の発効日から3ヶ月経過以降の、製剤の製造
4. 決議の発効日から6ヶ月経過以降の、製剤の販売
5. 決議の発効日から12ヶ月経過以降の、技術製品及び製剤の輸出
 審議によると、決議は連邦官報(DOU)公表日から直ちに発効となる。
 規則で定められた期限後、企業は2ヶ月以内に残りの技術製品及び製剤の適切な出荷先を提供しなければならず、その後、これらの製品の出荷先について ANVISAに通知するまでに 3ヶ月の猶予がある。
(中略)
 カルベンダジムは水生生物(微小甲殻類、魚類)に対する毒性が強く、環境への残留性が高いと分類されていること、及び環境インパクトの観点において、一般的に製品在庫の枯渇よりも焼却が懸念されることを考慮すると、中止計画の策定は環境面でも重要な意味をもつことが強調される。
 よって、この規則は製品の有効期間を尊重して、農家、法人または個人、及び種子処理産業が使用する目的で入手した製品を、使い果たすまで使用することも認める。
(中略)
 カルベンダジムの毒性学的評価見直しは、同有効成分に関する最新の科学的エビデンスに基づき、ANVISAの専門家が行った技術的評価の結果である。ANVISAは、当該物質について発表されている研究に加え、農薬に関する一連の国内データも分析も行った。
 最終的に、審議された規則は、裁判所命令に従う必要性から、2022年6月27日から7月11日の間に期限を短縮して行われた公開協議に提出された。
 公開協議 1,099/2022 の期間中に寄せられたすべての技術的貢献、省及び諮問機関(農牧供給省、Embrapa、Ibama、保健省)への照会から得られた情報は、分析され、詳細に議論された。
(中略)
 ブラジルにおいて、カルベンダジムは最も販売されている20の農薬のうちの1つであり、ワタ、さとうきび、大麦、柑橘類、豆、りんご、とうもろこし、大豆、小麦の作物への葉面散布、及びワタ、米、豆、とうもろこし、大豆の作物の種子への適用といった農業用途が承認されている。
 現在、ブラジルでは、カルベンダジムをベースとした41種類の製剤と33種類の技術製品が登録されており、製剤と技術製品の登録をもつ企業は合計25社となっている。
地域 中南米
国・地方 ブラジル
情報源(公的機関) ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)
情報源(報道) ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)
URL https://www.gov.br/anvisa/pt-br/assuntos/noticias-anvisa/2022/carbendazim-anvisa-concluiu-processo-de-reavaliacao-e-mantem-o-banimento