食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05810750470
タイトル 欧州疾病予防管理センター(ECDC)、ECDC感染症脅威報告(CDTR)第15週号(4月10日~16日)において、英国の子供の病因不明の肝炎症例の増加に関する最新情報を公表(4月12日時点)
資料日付 2022年4月13日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州疾病予防管理センター(ECDC)は4月13日、ECDC感染症脅威報告(CDTR)第15週号(4月10日~16日)において、英国の子供の病因不明の肝炎症例の増加に関する最新情報を公表した(4月12日時点)。概要は以下のとおり。
・疫学概要
 2022年4月5日、英国から生来健康な10歳未満の子供における病因不明の急性肝炎症例の増加が報告された。2022年2月以降に増加していることが分かっているが、英国で確認された多くの症例は2022年3月以降に症状を呈している。英国全土で74例が調査中である。多くの症例は2歳~5歳である。確認された症例のうち49例はイングランド、13例はスコットランド、残りはウェールズ及び北アイルランドの症例である。今のところ、特定の地理的なクラスターは認められていない。
 当該症例の臨床像は、急性肝炎であり、肝酵素値が上昇し、一部の症例は黄疸あるいは前の週に嘔吐及び腹痛を呈した。全ての症例において、検査によりA、B、C、D及びE型肝炎の可能性は除外された。英国健康安全保障庁(UKHSA: UK Health Security Agency)によると、調査中の可能性のある原因の一つは、アデノウイルスである。コロナウイルスやその他の感染性因子又は環境要因を含む他の可能性についても積極的に調査が行われている。現在の英国の確認された症例の中に、COVID-19ワクチン接種者はいないため、UKHSAは同疾病のワクチンとの関連性を除外している。
 子供の中には急性肝不全にまで進行している場合もあり、小児肝臓専門ユニットへ移送されている。少数の子供は肝移植を受けている。
・ECDCの評価
 英国における急性肝炎を呈する子供の数は予想より多くなっている。現在、これらの子供の肝炎の原因は不明である。英国の担当機関による調査の結果により、欧州連合/欧州経済領域(EU/EEA)諸国に対する脅威となるかどうかが明らかになると思われる。アデノウイルスは通常肝炎を引き起こさないが、稀な合併症の一つとして知られている。アデノウイルスの拡大を最小限にとどめる最も効果的な方法は、手指及び呼吸器の良好な衛生慣行であり、年少の子供たちに手洗いを徹底させることである。医療専門家及び保護者に対し、追加の症例の可能性について明らかにするために、認識を高める取り組みが実施されている。UKHSAは臨床医向けの検査ガイドラインを公表している。
・行動
 ECDCは、進行中の調査を支援するため、UKHSA、世界保健機関(WHO)、欧州肝臓学会(European Association for the Study of the Liver)及び欧州小児感染症学会(European Society for Paediatric Infectious Diseases)と協働している。情報提供及び加盟国間の意思疎通を促すために、ECDCのWebサイトでステイトメントを公表しており、EpiPulseで項目を設けている。ECDCは引き続き、疫学的情報収集活動を通し、当該事例を監視する。
 当該報告書は以下のURLから入手可能。
https://www.ecdc.europa.eu/sites/default/files/documents/Communicable-disease-threat-report-16-april-2022-public.pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州疾病予防管理センター(ECDC)
情報源(報道) 欧州疾病予防管理センター(ECDC)
URL https://www.ecdc.europa.eu/en/publications-data/communicable-disease-threats-report-10-16-april-2022-week-15