食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05790630105
タイトル 米国食品医薬品庁(FDA)、安全性評価の結果、ゲノム編集された肉用牛由来の製品の市販について低リスク決定を下したことを公表
資料日付 2022年3月7日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  米国食品医薬品庁(FDA)は3月7日、安全性評価の結果、ゲノム編集された肉用牛由来の製品の市販について低リスク決定(low-risk determination)を下したことを公表した。概要は以下のとおり。
 スリック被毛の畜牛(Slick-Haired Cattle、滑らかな毛皮の畜牛)に関する決定は、食用動物における意図的ゲノム改変(intentional genomic alteration、IGA)についてのFDAで初めての執行裁量権行使の決定である。
 FDAは、当該IGAによりいかなる安全性の懸念も引き起こされないと判断した後、2頭のゲノム編集肉用牛及びその子孫由来の食品を含む製品の市販について、低リスクであるとの決定を下したと本日公表した。当該IGAは、「スリック」被毛として知られる、従来の繁殖畜牛の一部に見られるものと同等の遺伝子型(遺伝子構成)及び短毛の被毛形質をもたらしている。
 FDAの科学データの評価に基づき、FDAは、当該製品が低リスクであり、いかなる安全性の懸念を引き起こさないと判断し、FDAは当該IGAの製品開発者が市販前にFDAの承認を申請することを求めない(執行裁量権行使)。現在まで、FDAは食品以外の用途の動物における多数の他種IGAについて、低リスクの施行裁量権行使の決定を下し、また5種類のIGA(やぎ、鶏、サケ、うさぎの複数系統、及び最近では豚の一系統)については申請を承認した。
 IGAは、動物のゲノムに変化をもたらす分子技術を用いて行われた改変である。PRLR-SLICK畜牛として知られるこれら畜牛におけるIGAは、CRISPRとして知られるゲノム編集技術を用いて導入された。当該IGAは子孫に受け継がれるため、従来の繁殖を通じて形質を共有することができる。自然に生じる突然変異によって、同様の非常に短く滑らかな被毛となった、従来の繁殖牛が存在する。科学文献の報告によると、この非常に短く滑らかな被毛を持つ畜牛は、暑い気候により耐え得る可能性がある。生育する環境中で快適に過ごす畜牛は、温度に関連するストレスを受ける可能性が低く、食料生産の向上につながる可能性がある。PRLR-SLICK畜牛は、自然に発生した短毛の被毛を持つ畜牛と同等の形質を有するが、現在は市販されていない。当該製品の開発者は、これら2頭の動物由来の当該遺伝子製品(genetic products)を世界市場の特定の顧客と間もなく利用することを計画しており、食肉製品は早ければ2年後に一般消費者が購入できるようになると予想している。
 FDAは、当該開発者が所有又は運営していない農場又は施設が、従来の繁殖技術を用いて、これらの低リスクのPRLR-SLICK牛を生産及び繁殖することを、FDAに登録することは求めていない。当該低リスク決定はAcceligen社に通知された。
 「リスク評価の概要:PRLR-SLICK畜牛」(PDF8ページ)は、以下のURLから入手可能。
https://www.fda.gov/media/155706/download
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/食品医薬品庁(FDA)
情報源(報道) 米国食品医薬品庁(FDA)
URL https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/fda-makes-low-risk-determination-marketing-products-genome-edited-beef-cattle-after-safety-review