食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05760230149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、有効成分アセタミプリドに関する声明を公表
資料日付 2022年1月24日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は1月24日、有効成分アセタミプリド(acetamiprid)に関する声明(2021年11月29日採択、71ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2022.7031)を公表した。概要は以下のとおり。
 アセタミプリドは、欧州委員会施行規則(EU) No 844/2012に基づき現在三回目の認可更新中(AIR3)の殺虫作用を有する農薬有効成分である。同物質がヒト及び環境に対して高いリスクを及ぼす可能性があるとの懸念を受けて、フランス政府は、欧州議会及び理事会規則(EC) No 1107/2009第69条に基づき、その用途を制限するよう欧州委員会に要請した。この要請を裏付けるため、フランスの管理当局はヒト及び環境への当該有効成分のハザード及び(又は)ばく露量を研究する一連の文献を引用した。このためEFSAの「植物保護製剤及びその残留物に関する科学パネル」(PPRパネル)は、ヒト又は環境への深刻なリスクの証明を構成する一連のエビデンスの可能性に関する助言を委任された。
 PPRパネルは、ヒト及び環境への新たなハザード及びばく露量、又はそれらが以前のEUの評価と比較してより高いことを示すこれらの研究の可能性を評価した。段階的な手法が設計され、それには、(1) 最初のスクリーニング、(2) 健康評価及び解釈局(OHAT)(※訳注)/米国国家毒性プログラム(NTP)の原則に基づくデータ抽出及び批評的評価、(3) EUの以前の評価の検討を含むエビデンスの重み付け、(4) 不確実性分析、関連する場合には常にその後の専門家の知識引き出し、を含む。
 ヒトの健康に関しては、遺伝毒性、発達毒性、発達神経毒性を含む神経毒性及び免疫毒性に関して、以前の評価に比較して高いハザードの結論的なエビデンスは無かった。しかしながら、現在のデータセットの十分な評価がないため、PPRパネルは、内分泌かく乱物質の特定のためのEFSA/欧州化学品庁(ECHA)のガイダンス文書に準拠したアセタミプリドの内分泌かく乱特性の評価を実施するよう勧告する。環境に関しては、鳥類、水生生物、ハチ類及び土壌生物に関する以前の評価に比較してより高いハザードの結論的、頑健なエビデンスはなかった。しかしながら,アセタミプリドに対する鳥類及びハチ類の高い種間感受性の可能性を更に検討する必要がある。
(※訳注)米国国家毒性プログラム(NTP)及び米国環境保健科学研究所(NIEHS)は、一般市民及び規制・保健機関への環境健康情報を提供する機関として健康評価及び解釈局(Office of Health Assessment and Translation: OHAT)を設立した。OHATは、環境中の化学物質、物理的物質、又は混合物(総称して「物質等」)が有害健康影響を引き起こすというエビデンスの評価を実施し、現在のヒトのばく露量に関する知見を考慮し、これらの物質が懸念されるものがどうかに関する意見を提供する。
OHAT手法を用いた文献に基づく健康評価を実施するためのハンドブック(2015年1月9日、98ページ)は、以下のURLから入手可能。
https://ntp.niehs.nih.gov/ntp/ohat/pubs/handbookjan2015_508.pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/7031