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資料管理ID syu05720340314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、ドイツにおけるラットE型肝炎ウイルス(ratHEV)に関する調査研究プロジェクトについて情報提供
資料日付 2021年11月9日
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分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は11月、ドイツにおけるラットE型肝炎ウイルス(ratHEV)に関する調査研究プロジェクトについて情報提供を行った。概要は以下のとおり。
 当該プロジェクト(「ドイツにおけるratHEVの人獣共通感染症としての可能性」(ZoRaHED)(2021年9月~2024年8月)は、人獣共通感染症調査研究プラットフォーム及びドイツ連邦教育・研究省が資金提供を行っている。
 E型肝炎ウイルス(HEV)感染は、ヒトの急性肝炎に繋がる可能性がある。慢性肝炎は移植患者において発症することが多く、生命を脅かす肝硬変を引き起こす場合が多い。近年、ドイツでは、ヒトにおけるE型肝炎症例の報告数が増加傾向にある。ドイツでは特に、豚からヒトに感染する可能性がある遺伝子型GT3が多い。数年前、別のE型肝炎ウイルス(ratHEV)がラットから検出された。当該ウイルスは種々のラット種に世界規模で広まっている。ratHEVとHEV-GT3との関連性は僅かである。しかし、2018年以降、(特に香港で)ratHEVはヒトの肝炎患者からも検出されている。
 当該プロジェクトは、ratHEVの人獣共通感染症としての可能性や、ドイツにおけるラット間での循環及びヒトへの移行に関して評価することが狙いである。そのため、当該プロジェクトでは医師、獣医師及び生物学者の学際的チームによる複数の調査が実施される予定である。現在のratHEVの広がりの程度を明らかにするために、ドイツの肝炎患者、血液提供者及びラット検体が調査される。また、感染性及び病原性について香港のヒト由来ratHEV株とドイツのラット由来株及びHEV-GT3とが比較される予定である。
 これらの調査で、ratHEVが現時点でドイツの患者及びラットに存在するか否かを示し、ドイツ由来株の人獣共通感染症としての可能性が、香港由来の株と同様なのかを明確にする必要がある。得られた結果は、動物からヒトに感染する可能性を有する新たな病原体の人獣共通感染症としての可能性の解明に寄与すると考えられる。
 当該プロジェクトには、ハンブルク大学病院及びフリードリヒ・レフラー研究所(FLI)が参画している。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL https://www.bfr.bund.de/de/zoonotisches_potenzial_von_ratten_hepatitis_e_virus_in_deutschland__zorahed_-287224.html