食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05690120149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、植物保護において使用されるプロピオン酸カルシウムの基本物質の認可申請に関する協議結果をテクニカルレポートで公表
資料日付 2021年9月16日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は9月16日、塊茎作物(flower tuber crops)における殺菌剤として、植物保護において使用されるプロピオン酸カルシウム(calcium propionate)の基本物質の認可申請に関する欧州連合(EU)加盟国とEFSAの協議結果をテクニカルレポート(2021年8月24日承認、87ページ、doi:10.2903/sp.efsa.2021.EN-6834)で公表した。概要は以下のとおり。
 プロピオン酸カルシウムは、欧州議会及び理事会規則(EC) No 1107/2009第23条第3項の規定に従って、欧州委員会がNiacet社から「基本物質」としての認可を求める申請書を受理した有効成分である。同規則は「基本物質」という新たなカテゴリーを導入した。「基本物質」は特に、植物保護製剤として主に使用されるものではないが、植物保護に役立つ可能性があり、認可申請を行う経済的利益は限定される可能性がある有効成分として説明されている。同規則第23条は基本物質の認可申請に考慮すべき具体的な規則を定めている。
 プロピオン酸カルシウムはプロパン酸類縁体である。パン、他の焼いた食品(baked goods)、加工肉、ホエイ及び乳製品等の様々な食品製品中に食品保存料(E282)として使用される。農業において乳牛の乳熱(milk fever)を予防し、飼料添加物として使用される。基本物質として提案されたプロピオン酸カルシウムは食品保存料E282のEUの規格を満たさなければならない。基本物質としての意図する使用は、アメニティとしての草地及び花の球根並びに花を付ける塊茎作物における殺菌剤としてスプレーにより施用する。
 ヒトの健康及び動物の衛生に関して、プロピオン酸カルシウムに関連する主なハザードは目の損傷影響である。プロピオン酸カルシウムに関するEUの調整された分類は利用できないが、149件の通知書(notifier)は目の損傷影響に関する分類を示唆する。更に、当該製品は粉末として調製され、水で希釈後にスプレーで施用することが想定されるため、吸入によるプロピオン酸カルシウムの毒性評価が必要であると考えられる。申請者は頑健かつ包括的な正当性を示すことなく経皮毒性、内分泌かく乱特性及び免疫毒性評価を実施しなかった。食品添加物としてのプロピオン酸カルシウムの評価(EFSAの食品添加物及び食品に添加される栄養源に関する科学パネル(ANSパネル) 2014)に従った毒性学的参照値は申請者から提案されなかった。最後に、農業において使用される当該有効成分中に存在する不純物のリスク評価及び申請書中の各々の用途に関する農薬施用者、農場労働者、通行人及び居住者に対するばく露評価が提出されず、必要であると考えられる。結論として、プロピオン酸カルシウムの毒性学的リスク評価は不完全であり、この申請書において提示された情報に基づきヒトの健康及び動物の衛生に関する結論を出すことはできない。
 提案された用途は食品作物に関するものではないため、消費者リスク評価は必要ではない。さらに、プロピオン酸カルシウムは食品及び飼料添加物としても認可されている。
 提案された用途に関して、土壌、水生堆積物、地表水及び地下水中の適切に計算された予測環境濃度(PEC)が提出された。これらの濃度はプロパン酸が生分解性であることを前提としているが、そのエビデンスはREACH規則(EUにおける化学物質の登録、評価、認可及び制限に関する欧州議会及び理事会規則)の登録の参照によってのみ証明されている。これらの地下水PECはプロパン酸による地下水ばく露の高い可能性を示すため(プロピオン酸カルシウムが基本物質して認可された場合、プロパン酸が有機殺菌剤になる)、0.1 μg/Lの飲用水の基準値が意思決定に適用されると考えられる。利用可能な推定地下水濃度は0.073~1.3 mg/L(72.85~1,305.9 μg/L)の範囲にあることを示す。不純物である鉛、水銀及びヒ素の環境中における蓄積の可能性は、定期的な施用回数を必要とする使用パターンに関する未解決の問題である。
 生態毒性のプロファイルは問題なく、データが許容できないリスクに繋がるようには思われないが、意図する用途及び施用量は、プロピオン酸カルシウムの標的外の生物への有害影響の可能性に関して懸念を提起する。これはハチ、標的外の節足動物、及びみみず等に関する場合である。さらに、データが不足し、ほとんど入手できず、ほとんどエビデンスの重み付けにならないため、それがリスク受容性に関する結論の根拠になり、リスク低減策の実施を要求することに繋がる可能性がある。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-6834