食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05590310105
タイトル 米国食品医薬品庁(FDA)、調査報告書「2020年秋の腸管出血性大腸菌O157:H7集団感染に関連した葉物野菜の汚染に関与した可能性のある要因」を公表
資料日付 2021年4月6日
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概要(記事)  米国食品医薬品庁(FDA)は4月6日、調査報告書「2020年秋の腸管出血性大腸菌O157:H7集団感染に関連した葉物野菜の汚染に関与した可能性のある要因」(13ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
 FDA並びに複数州及び連邦の関連機関は、2020年8月から12月の間、腸管出血性大腸菌O157:H7食中毒と葉物野菜の摂取に関連する集団感染について調査を行った。国内で40人の疾病が報告された当該集団感染は、全ゲノムシークエンス解析(WGS)及び地理的情報により、カリフォルニア州の栽培地域に遡及された2019年及び2018年の葉物野菜の摂取に関連した集団感染と関連付けられた。FDAは州及び連邦関連機関と共に、葉物野菜の腸管出血性大腸菌O157:H7汚染につながった可能性のある要因を特定するために調査を行った。当該腸管出血性大腸菌O157:H7の集団感染株は、畜牛の糞便混合検体中で確認され、その検体は、遡及調査により当該集団感染に関連付けられた複数のほ場をもつ、ある生産農場から約1.3マイル(約2.1km)程、坂を上る道路沿いで収集されたものであった。更に、2020年の葉物野菜集団感染の、複数の潜在的な要因が特定された。
 この疾病クラスターの分離株は、懸念される再発株の一部であり、2017年以降、毎秋発生した葉物野菜の集団感染に関連している。この菌株に関連する直近の2件の集団感染は、2018年の集団感染(カリフォルニア州のサンタマリア栽培地域由来のロメインレタスに関連)及び2019年の集団感染(カリフォルニア州サリナス栽培地域由来のロメインレタスに関連)であった。この2020年の集団感染の症例に由来する臨床分離株は、2018年の集団感染よりも2019年の集団感染からの分離株とより近縁であると見られる。更に、この2020年の集団感染に非常に関連していると見られるいくつかの特定の食品及び環境分離株があった。これには、(1)2020年2月にFDAによってサリナス栽培地域より収集された糞便-土壌混合検体の1検体、及び(2)サリナス栽培地域まで遡及された2019年の調査の一部として州の関連機関によって2019年に収集された2つの葉物野菜検体が含まれる。
 当該調査の一環として、10人の患者が摂取した11の供給地点に由来する葉物野菜の遡及調査が行われた。その遡及調査は比較的少数の症例に基づいたものではあったが、購入カード情報、請求書、運送証明書類、及び電子データによる最も強固なエビデンスを提示した症例に基づいていた。当該遡及調査では、カリフォルニア州のサリナス栽培地域が関与した地理的地域であると特定された。
 当該地域の以前の集団感染調査結果及びこの最新の結果を合わせて考慮し、FDAは、2020年とそれ以前に発生した腸管出血性大腸菌O157:H7による葉物野菜の汚染を理解する上で極めて重要な、再発株、再発地域の問題、及び隣接・近隣の土地利用での再発問題に関する主要な傾向を確認した。
 FDAはまた、公衆衛生の結果に関しては、人々、動物、植物とそれらが共有する環境の間で相互に連関していることを認識している。そのため、この問題に対処するために、より幅広く農業関連コミュニティー(例、家畜所有者、葉物野菜栽培者、州及び連邦政府機関、及び学術界)の、様々な集団の間での協力を強く奨励する。この協働により、学術界及び政府の関連機関と共に農業関連コミュニティーが、葉物野菜の汚染を防ぐための措置を特定し、実施することが可能となる。これらの関係者が、食品の安全性の確保及び食中毒からの消費者の保護のために、様々な種類の農業関連産業の共存を成功させるという課題を理解し、対処するための取り組みに参加するよう FDAは提言する。
 報告書全文は、以下のURLから入手可能。
https://www.fda.gov/media/147349/download
 本件に関するFDAのニュース記事「葉物野菜の安全性を高めるために、FDAは2つの重要な措置を取る」は、以下のURLから入手可能。
https://www.fda.gov/food/cfsan-constituent-updates/fda-takes-two-important-steps-advance-safety-leafy-greens
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/食品医薬品庁(FDA)
情報源(報道) 米国食品医薬品庁(FDA)
URL https://www.fda.gov/food/outbreaks-foodborne-illness/factors-potentially-contributing-contamination-leafy-greens-implicated-fall-2020-outbreak-e-coli