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資料管理ID syu05520390294
タイトル 世界保健機関(WHO)、人獣共通感染症のインフルエンザに関する概要及び評価報告書(2020/10/24~2020/12/9)を公表(豚インフルエンザ)
資料日付 2020年12月18日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は12月、人獣共通感染症のインフルエンザに関する概要及び評価報告書(2020/10/24~2020/12/9)を公表した (6ページ)。豚インフルエンザに関する概要は以下のとおり。
 現状:
・豚インフルエンザA(H1N1)変異型ウイルス(A(H1N1)v)による感染状況
 前回10月23日のリスク評価以降、新たに1人のA(H1N1)vウイルス感染ヒト症例がオランダから報告された。これは2019年9月に発生したものであった。当該感染は、2019年9月25日にインフルエンザ様疾患を発症した43歳男性の農業従事者で検出された。当該農業従事者、症状を呈した別の農業従事者及びその農場で症状を呈した豚から検体が採取された。当該農業従事者及び豚の検体からA型インフルエンザウイルスが検出された。抗原性及び遺伝子解析の結果、これらウイルスはEurasian avian-like A(H1N1)豚インフルエンザウイルスであることが示された。当該農業従事者及び豚由来のプール検体のウイルスの全ゲノム配列はほぼ同一であった。全ての遺伝子セグメントは、季節性のヒトインフルエンザウイルスからは(遺伝的に)離れていた。当該農業従事者はかかりつけの一般開業医を受診し、肺炎の治療を受けた後、無事に回復した。当該農業従事者には最近の旅行歴はなく、見本市へも行っておらず、罹患前に新たな動物の購入はなかった。当該農業従事者の接触者2人は、当該農業従事者の発症前にインフルエンザ様疾患を有していたが、検体は採取されていなかった。当該ウイルスの特性に関する更なる詳細が待たれる。
・豚インフルエンザA(H1N2)変異型ウイルス(A(H1N2)v)による感染状況
 前回のリスク評価以降、1人の豚インフルエンザA(H1N2)vウイルス感染ヒト症例が10月31日にカナダから報告された。当該感染はインフルエンザ様疾患を発症したアルバータ州の小児で検出された。10月7日に治療を受け、検体が収集された。11月3日に、A(H1N2)vウイルスの検出が、カナダの国立インフルエンザセンターである国立微生物研究所(NML)で確認された。当該患者は回復した。家族内で更なる症例は見つからなかった。患者の兄弟1人も症状を呈したが、検査されなかった。予備調査では、当該症例には既知の動物へのばく露はなかった。しかし患者の父親は養豚場で直接的に動物の世話を行っている。世帯内に最近の旅行歴があるものはいなかった。これは、2005年に報告が開始されて以降、カナダで確認された最初のA(H1N2)vウイルス感染である。過去にはA(H1N1)vやA(H3N2)v等の他の変異型の感染は検出されており、カナダからWHOに報告されている。
リスク評価:
(1) 豚インフルエンザウイルス感染の更なるヒト症例が発生する可能性:
 豚インフルエンザウイルスは世界中の多くの地域の豚の間で流行している。地理的な位置により、これらのウイルスの遺伝的特性は異なる。ほとんどのヒト症例は、感染した豚あるいは汚染された環境との接触を通じて豚インフルエンザウイルスにばく露されている。ヒトでの感染はほとんどの場合、軽度の臨床疾患となる傾向がある。これらのウイルスは豚集団で検出され続けているため、更なるヒトの症例が予想される。
(2) 豚インフルエンザウイルスがヒトからヒトへ伝播する可能性:
 現在のエビデンスでは、これらのウイルスがヒトの間での持続的な感染能力を獲得していないことが示唆されているため、その可能性は低い。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL https://www.who.int/influenza/human_animal_interface/Influenza_Summary_IRA_HA_interface_09_12_2020.pdf