食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05520230314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、ゴマ種子中の酸化エチレンに関する健康評価についての意見書を公表
資料日付 2020年12月23日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は12月23日、ゴマ種子中の酸化エチレンに関する健康評価についての意見書(2020年12月23日付け No. 056/2020)を公表した。概要は以下のとおり。
 ゴマ種子を使ったインド産の製品(スナック菓子(バー)又はサラダ用トッピングなど)から酸化エチレンの残留が検出されている。BfRは、一部の事例における酸化エチレンの残留を測定した。酸化エチレンの残留は欧州連合(EU)では認可されていないことから、これらの製品は販売が禁止される。
 EUでは、酸化エチレンの植物保護製剤への使用は全面的に禁止されている。殺菌剤の有効成分として殺生物剤に使用することは許可されているが、食品に接触してはならない。酸化エチレンは変異原性及び発がん性があることから、健康に対するリスクを伴わないと考えられる指標値はない。BfRは、懸念が少ないと考えられる摂取量(生涯を通して摂取した場合の新たな発がんリスクが約100
,000分の1より低い)を、0.037μg/kg体重/日と導出した。当該算出値は、欧州食品安全機関(EFSA)の広範な査定因子を用いたアプローチに基づく。
 BfRによる新たな分析に基づけば、検査された検体では、酸化エチレンは2-クロロエタノールに変換されていた。現時点で、EUにおいては、2-クロロエタノールは酸化エチレンとの総量で評価が行われている。
 ゴマ中のEUの酸化エチレンの残留基準値(MRL)である0.05mg/kgも、酸化エチレン及び2-クロロエタノールの総量に関するものである(酸化エチレンとして表される)。BfRは、以前の方法を点検し確認した。2-クロロエタノールに関しても、動物実験で変異原性作用が示唆され、入手可能な情報は十分な確実性で、発がん性作用を排除するには不十分である。
 反応生成物である2-クロロエタノールが、酸化エチレンと比べてより強い変異原性及び発がん性を有する可能性を示唆するものはないことから、消費者保護の観点から、新たなデータが提出されるまでは、酸化エチレン及び2-クロロエタノールの総量に関して評価を行うことが支持される。
 BfRは、懸念が低いと考えられる0.037μg/kg体重/日、及び入手可能な調査研究に由来するゴマの消費量を適用した場合に、MRLである0.05mg/kgに関する健康評価についても確認した。その結果、中程度の摂取量で長期間摂取した場合、小児においても成人においても、懸念が低いと考えれる値を超過しない。しかし、酸化エチレンは変異原性及び発がん性があることから、食品中の残留は望ましくない。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/343/gesundheitliche-bewertung-von-ethylenoxid-rueckstaenden-in-sesamsamen.pdf